研究課題/領域番号 |
09450385
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
森 祐行 九州大学, 工学部, 教授 (90037755)
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研究分担者 |
杉山 弘 共栄化成工業株式会社, 取締役社長(研究担当
加藤 英治 協和化学株式会社, 技術部, 技術部長(研究担当)
古山 隆 九州大学, 工学部, 助手 (90284546)
原 剛 九州大学, 工学部, 助手 (20159099)
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キーワード | 廃水処理 / 擬集現象 / 蛍石 / ゼータ電位 / 微粒子 |
研究概要 |
鉱山や工場の廃水を処理する場合は、現在のところ有機凝集剤や無機凝集剤が主に用いられているが、前者は沈積物の取り扱いが容易ではなく、後者は水質の問題で使用範囲が限定されている。そこで本研究では、廃水に含まれる固形物が負のゼータ電位を持つものが多いことに着目し、正のゼータ電位を持つ鉱物を加えることによって起こるヘテロ凝集現象を利用した新しい廃水処理法の開発を行う。 本年度は、蒸留水中でゼータ電位の符号が異なる石英と蛍石を用い、懸濁粒子の凝集現象を規定する各種の要因について調べた。 最初に、石英と蛍石の単独懸濁液に対して水ひ操作を行い、4.63μm以下の粒子の重量割合が95%以上からなる微粒懸濁液と9.25μm以上の粒子の重量割合が95%以上からなる粗粒懸濁液を調整して、各種の懸濁液の組み合わせによるヘテロ凝集現象を調べた。その結果、石英の微粒懸濁液と蛍石の微粒懸濁液の組み合わせではpHが2以上の領域でヘテロ凝集が起こり、蛍石の微粒懸濁液と石英の粗粒懸濁液の組み合わせではpHが11以上の領域でヘテロ凝集が起こることが分かった。また、石英の微粒懸濁液と蛍石の粗粒懸濁液および石英の粗粒懸濁液と蛍石の粗粒懸濁液の組み合わせでは、全pHの領域で顕著なヘテロ凝集は起こらないことが分かった。 次に、懸濁粒子の凝集現象に及ぼす撹拌方法の影響を明確にするために、マグネチックスターラ撹拌機と超音波撹拌機で調整した石英と蛍石の懸濁液を用い、両者を混合した場合の凝集現象を調べた。その結果、石英と蛍石を等量で混合した場合、微粒子量が多くなるとpHが3〜10において超音波分散法の方が凝集体の最大粒子径が大きくなり、その個数も増加することが分かった。また、微粒子の塊と塊になっていない微粒子の間では顕著なヘテロ凝集が認めらず、主に微粒子同士がヘテロ凝集することが分かった。
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