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1997 年度 実績報告書

植物由来のホルモン様ペプチド遺伝子導入による植物の胚形成・再分化の効率化

研究課題

研究課題/領域番号 09460005
研究機関横浜市立大学

研究代表者

平野 久  横浜市立大学, 木原生物学研究所, 教授 (00275075)

研究分担者 佐々 英徳  横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助手 (50295507)
キーワード植物ホルモン様ペプチド / レグインスリン / 遺伝子導入 / 形質転換 / 再分化 / 不定芽 / 蛋白質立体構造 / ジスルフィド結合
研究概要

本研究は、レグインスリン遺伝子を用いて遺伝子を導入した細胞から植物体を効率的に再生できる技術の確立を目的としている。本年度は、センスおよびアンチセンスレグインスリン遺伝子を培養細胞に導入することによって形質転換植物を作出し、遺伝子発現と不定芽形成の関係を調べた。また、レグインスリンの機能発現に必要なドメインの立体構造を明らかにするため、レグインスリンのジスルフィド結合部位を調べた。まず、アグロバクテリウム法によりレグインスリン遣伝子およびレポーター遺伝子としてのGUS遺伝子が導入されたニンジン幼植物が9個体得られた。このうち、5個体はセンスの、また、4個体はアンチセンスのレグインスリン遣伝子が導入されたものであった。これらの幼植物から抽出したDNAの中にレグインスリン遺伝子が含まれていることをPCR法により確認した。得られた幼植物のうち、センスおよびアンチセンス遺伝子を導入したもの、それぞれ5および3個体、計8個体について順化後、鉢上げした。これら8個体についてGUS遺伝子の発現を調べたところ、根で非常に強い発現が、また、葉においても葉脈周辺で比較的強い発現が認められた。センス遺伝子の導入が確認された1個体からDNAを抽出してサザンプロット分析を行ったところ、この個体ではレグインスリン遣伝子が2コピー導入されていることがわかった。現在、レグインスリン遣伝子導入と不定芽出現率の関係を調べている。一方、精製したレグインスリンを希酸で加水分解し、得られたペプチド画分を高速液体クロマトグラフィーで分離した。各画分に含まれるペプチドのアミノ酸配列と質量を分析した結果、レグインスリンのCys15とCys32がジスルフィド結合で架橋されていることが明らかになった。また、核磁気共鳴法によりCys3とCys20、ならびにCys15とCys32もジスルフィド結合で架橋されていることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 平野 久: "植物のホルモン様ペプチドの構造と機能" 蛋白質核酸酵素. 43、5. 469-661 (1998)

  • [文献書誌] Takaoka, M.: "Structural characterization of high molecular weight starch granule-bound proteins in wheat (Triticum aestivum L.)" J.Agric.Food Chem.45. 2929-2934 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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