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1997 年度 実績報告書

DNA変異に基づくハダニ科の属分類の再検討と対寄主植物適応能の収斂現象の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09460022
研究機関北海道大学

研究代表者

齊藤 裕  北海道大学, 農学部, 教授 (20142698)

研究分担者 佐原 健  北海道大学, 農学部, 助手 (30241368)
キーワードmtDNA / COI / 安定形質 / 系統解析 / Schizotetranychus / Tetranychidae / NJ法 / SEM
研究概要

平成9年度は、当初の計画に沿って、わが国に分布するハダニ類を収集し、それらのDNA変異、形態変異の両方から追求した。まず、形態については、全国的に行った採集によって、Tetranychus属を5種、Eotetranychus属を7種(2種未記載種)、Schizotetranychus属を7種(1種の未記載種),Oligonychus属3種、Pnanonychus属3種を採集し、プレパラートおよびSEM標本を作成した。それらをもとに、一部の種について、新しい分類形質の取り出し作業に入っており、ハダニ類の胴体部形質において、標本や保存条件に対して特に安定な形質が、opisthosomal venterに存在することが判明した。この形質は、今後ハダニ類を相対成長の視点から解析する場合に、体サイズ(体長、体幅)の指標を得る上で重要なものとなろう。
一方、DNAの変異分析については、主にSchizotetranychus属の種についてミトコンドリアDNAのCOI領域の取り出しおよび塩基配列の決定を行った。450bpの長さについて決定した配列を、フランスですでに行われているヨーロッパ、北米のハダニの同位置の配列と比較し、それらを一括して近隣結合法(NJ法)を用いて系統解析したところ、従来形態から提案されてきた属の系統関係は、本研究の計画段階で予想された通り、大幅に変更される必要があることが示唆された。一方、リボソームDNAのITS2部位の配列決定には、まだPCR産物の安定性が得られないために、成功していない。COIのさらに多くの種での配列決定とITS領域を含めたあらたな配列の決定方法の確立が平成10年度の課題となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Sakagami: "A method for chromosomal DNA preparation from a small number of mites." Applied Entomology and Zoology. 32・3. 523-526 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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