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1999 年度 実績報告書

カイコ硬化病菌飢餓ストレス遺伝子群の発現調節による感染メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 09460033
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

清水 進  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (20187454)

キーワードカイコ / 硬化病菌 / 飢餓ストレス / 遺伝子 / 発現
研究概要

カイコ硬化病菌は機械的圧力とクチクラ分解酵素の作用によりカイコ表皮を突破する。これら酵素群は一種のカタボライト・リィプレションとフィードバック機構によって制御されていると推定され飢餓ストレス遺伝子群と呼ばれている。昨年までこれら遺伝子の発現調節とその中でも最も病原性と深い関わりのあるプロテアーゼ(Pr1)遺伝子についてMetarhizium糸状菌の株間差異を行ってきた。本年度はリボソームDNA(rDNA)によるMetarhizium糸状菌の系統樹の作成を行うとともにその系統樹とPr1遺伝子による系統樹との比較し、以下の結果を得た。
(1)PCR増幅したrDNAのITS1、5.8SおよびITS2領域の塩基配列を決定した。5.8S領域と、ITS1およびITS2間では欠失または挿入ならびに塩基置換率に顕著な差が見られた。
(2)rDNA ITS1、5.8SおよびITS2の各領域ならびに全領域を塩基配列に基づいて、近隣結合法による系統樹を作成した。M.anisopliae var.anisopliaeの日本由来株は、M.anisopliae var.anisopliae Aタイプと相似しているが、一つのグループを形成すると考えられた。
(3)Pr1およびrDNAの塩基置換率を比較した場合Pr1において高い塩基置換が認められ、このことが病原力の株間差異に影響しているものと考えられた。また、Pr1およびrDNAによる系統樹を比較した場合高い類似性が認められ両遺伝子による硬化病菌のグルーピングは可能であると考えられた。
以上、カイコ硬化病菌のストレス遺伝子群について研究を行ってきたが、今後これら遺伝子のプロモータ-部分の解析と有効利用法の開発が急務になったと考えられる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 清水 進、三谷隆司: "昆虫病原性糸状菌Beauveria bassiana分生子の油中での耐熱性"日本応用動物昆虫学雑誌. 44巻1号. 51-53 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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