研究課題/領域番号 |
09460034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
蚕糸・昆虫利用学
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
杉村 順夫 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (20273542)
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研究分担者 |
小谷 英治 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (10273541)
古澤 壽治 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (70127166)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | クワ / 個体再生 / 遺伝子導入 / 形質転換 / 分子農業 |
研究概要 |
クワを用いた分子農業を構築するためには、個体再生糸と遺伝子導入系の確立が前提となり、これら実験系の開発を本研究の中心課題とした。 1.個体再生糸:2段階培養による「新規なクワ高頻度個体再生糸」を開発した。両培養段階で使用する培地にサイトカイニンと抗オーキシン剤を添加することが必須条件であることを見出し、葉底部組織から高率に不定芽が形成され、野外でも生育しうる完全な植物体が再生した。不定芽の起源細胞は葉底部中助組織のEpidermal cellまたはSub-epidermal cellであり、カルスを経由することなく直接的に器官分化することを明らかにした。 2.遺伝子導入系:(1)遺伝子銃による導入一葉底部組織を標的組織として、Particle inflow gunによる外来遺伝子の導入条件を検討した。外来遺伝子として、β-グルクロニターゼ遺伝子がコードされているプラスミド(pBI221)を用いた。プラスミドDNAでコートされた金粒子のサイズ・噴射速度・撃ち込み回数、噴射された金粒子の標的組織上での衝撃圧力、標的組織の前培養期間と化学的・物理的処理条件などを最適化することによって、高い導入効率が得られた。この条件設定により、形質転換体の取得確率が著しく向上した。(2)アグロバクテリウムを介した導入ーT-DNA領域にβ-グルクロニターゼ及びハイグロマイシン耐性遺伝子をコードしたアグロバクテリウムを接種して、形質転換体の作出条件を検討した。葉底部組織をポリビニルピロリドンなどで前処理することにより、菌の感受性が高められ感染効率が向上した。その結果、部分的に形質転換細胞を含むキメラ不定芽を選抜することができた。(3)エレクトロポレーションによる導入一種々の電気的条件を最適化することにより、クワ培養細胞から得られたプロトプラスト内で外来遺伝子が発現していることを確認した。
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