研究課題/領域番号 |
09460052
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
浅野 泰久 富山県立大学, 工学部, 教授 (00222589)
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研究分担者 |
米田 英伸 富山県立大学, 工学部, 助手 (50285160)
加藤 康夫 富山県立大学, 工学部, 助教授 (20254237)
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キーワード | アミノ酸脱水素酵素 / オピン脱水素酵素 / X線結晶構造解析 / 部位特異的変異 / 遺伝子クローニング / キメラ酵素 / フェニルアラニン脱水素酵素 |
研究概要 |
ODHの改変 土壌由来のArthrobacter sp.1Cが生産する新規なNAD+関与のオピン脱水素酵素(Opine dehydrogenase)の構造解析を継続し、オピン脱水素酵素スーパーファミリーにおいて、初めてX線結晶構造解析に成功した。 Arthrobacter sp.1C由来の本酵素遺伝子を大腸菌で発現させ、酵素を大量に精製した。ハンギング・ドロップ蒸気拡散法を用い、硫安34-40%、0.1Mリン酸緩衝液(pH6.0)、17℃の条件下、約2週間で0.5x0.3x0.3mm程度の結晶が得られ、それらは良好な回折像を与えた。結晶は斜方晶系に属し、空間群はP21212、格子定数(Å)はa=104.9、b=80.0、c=45.5であった。NAD+存在下、非存在下において得られた結晶から、いずれも1.8Åの分解能のデータを得た。本酵素は、大きく二つのドメインから成る。NAD+は二つのドメインの裂け目の内、N末端側のヌクレオチド結合部位にあった。C末端の3個のa-へリックスの相互作用によりダイマーを形成している。PROTEPソフトウエアによりPDBデータベースを検索したところ、立体構造は6-ホスホグルコン酸脱水素酵素と類似していた。 一次構造の比較およびX線構造解析の結果から、反応に関与する残基の特定を行い、各種の変異型酵素を作成した。すなわち、R143、K156、N198、H202、Y259、Y280、I283、R292、Y293、D297などの残基に変異をかけたところ、各々の残基が本酵素の活性発現に重要であることが判明した。
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