研究概要 |
位置特異的置換セルロース誘導体の化学合成を研究計画に沿って検討した。1)置特異的カルボキシメチル化セルロース誘導体の合成:3-O-benzyl-6-O-pivaloyl orthopivalateおよび3,6-di-O-benzyl orthopivalatcの開環重合により得られた3-O-benzyl celluloseおよび3,6-di-O-becnzyl cclluloseを出発物としてそれぞれ、2,6-di-carboxymethyl celluloseおよび2,一O-carboxymethyl celluloseの調製を試みた。試薬(BrCH_2COOMe,CICH_2COOH,塩基(NaHまたは粉末状NaOH).溶媒(GMF,DMSO)、圧力(常圧または0.3GPa)の組み合わせを考慮した種々の反応条件下にてCM化を試みた結果、CM化反応は分子内水素結合、立体障害などにより左右されることが判明した。2)位置特異的メチル化セルロース誘導体の合成:前年度に調製した2-O-methyl celluloseに加え、可能な組み合わせの6種のmethyl ccllulose誘導体調製に成功した。これにより、すべてのmethyl celluloseの調整法が確立した。これらのmethyl cellulose誘導体の^1H-NMRスペクトルの解析から、新しい^1H-NMRによるmethyl celluloseの置換基分布の決定法を提出した。
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