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1997 年度 実績報告書

大型透明卵塊を産むスルメイカの再生産機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 09460080
研究機関北海道大学

研究代表者

桜井 泰憲  北海道大学, 水産学部, 助教授 (30196133)

研究分担者 磯田 豊  北海道大学, 水産学部, 助教授 (10193393)
斉藤 誠一  北海道大学, 水産学部, 助教授 (70250503)
キーワードスルメイカ / 産卵行動 / 卵塊の性状 / 水中ロボットカメラ / 共食い / 卵塊の中層浮遊 / GIS / 再生産海域
研究概要

本研究は、スルメイカ,Todarodes pacificusを対象として、それらの資源変動に大きく関わる再生産機構の解明を目的としている。平成9年度に実施して得られた成果は下記の通りである。
(1)産卵行動と卵塊の性状:水槽内での産卵行動をビデオに収録した(過去10年間で2回目)。この結果、包卵腺ゼリー塊の中に漏斗から卵を送り出す行動が詳細に観察できた。また、ビデオイメージスコープ(本年度備品として購入済み)で卵塊内の卵発生を記録できた。
(2)ふ化幼生の初期餌料の探索:人工授精によりふ化させた幼生を用いて、海中に溶存するアミノ酸の取り込み実験を行った。この分析は、次年度に行う。
(3)水中ロボットカメラ(ROV)よる探査:北大練習船の秋の日本海調査時に、卵塊の探索と大陸棚海底におけるスルメイカの行動観察を行った。その結果、9月中旬の佐渡北方のひょうたん礁(水深250m)において、大量のスルメイカ死骸を発見した。これらは、共食いされた体の一部が沈んでいるものと判断された。また、10月中旬には、隠岐島南東の陸棚海域においてROV探査を行い、水深45〜60mの表層暖水と中層水の境界の密度躍層の部分に、スルメイカの卵塊に類似した多数のゼリー塊を発見した。しかし、映像が鮮明ではないため、次年度もROV探査を行う。
(4)1989年を境とする最近の温暖年と、その前の寒冷年におけるスルメイカの再生産可能海域の時空間的変化を、衛星画像を用いたGIS法により調べた。その結果、近年では秋から冬にかけて、隠岐島から五島列島にかけた海域に再生産可能海域が存在することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 桜井泰憲, J.R.Bower: "スルメイカ産出卵塊の海底沈降仮説と中層浮遊仮説の実験的検証" 日本海ブロック試験研究収録. 36. 39-46 (1997)

  • [文献書誌] 桜井泰憲: "水槽の世界から海洋を覗く" 月刊「海洋」総特集「水産科学と海洋科学」. 号外12. 67-74 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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