• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

ハンドウイルカの音響生態に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09460089
研究機関長崎大学

研究代表者

竹村 暘  長崎大学, 水産学部, 教授 (70039725)

研究分担者 小井〓 隆  長崎大学, 水産学部, 講師 (20215164)
キーワードシグネチュアーホイッスル / ハンドウイルカ / 通詞島 / 社会行動 / 個体識別 / 群構造 / 音響生態
研究概要

昨年に引き続き、ハンドウイルカの群に併走しながら鳴音の収録を行った。あわせて、近くの水族館で飼育されているハンドウイルカ6頭の鳴音も収録し、そのシグネチュアーホイッスルの変動幅の解析を行った。その結果、昨年までの分類方法よりもより定量的な分類基準の改善が可能になった。そこで、本年度収録したホイッスルの分類をこの方法で行うと共に、過去のデータについても新しい分類法で分類し直す作業を行った。その結果、シグネチュアーホイッスルは本年までに確認された総数で312種、本年のデータからは154種であった。生息数に比べてこの数はまだ多く、分類の量的判定基準を変更する必要があると考えられる。また、過去4年間にわたる各シグネチュアーホイッスルの恒常性は本年も確認されているが、古い記録ほどその後の再出現が少ない傾向がある。
これらのシグネチュアーホイッスルの内、互いの発音間隔が極めて短いもの(応答)からシグネチュアーホイッスルの関連性をも調査した。本年のデータからは125種のシグネチュアーホイッスルが関係する270組の組み合わせが観察された。この中には一方的に発したり受けたものそれぞれ28種と、32種のシグネチュアーホイッスルが関連する24組の組み合わせが確認された。その内訳は、二頭による送受が4組、3頭によるものが2組、4頭によるものが1組、14頭によるものが1組であった。これらは親子や家族などのような社会構造の一部を伺わせるものであり更にデータを収集して関連性を調査する予定である。これには陸上からの目視による群構造の変化・特徴も大いに参考になった。なお、ウォッチングボートの数が年追って増えており長時間の併走が益々困難になったので、調査回数を増やすことも考慮している。

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi