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1997 年度 実績報告書

フロンティア環境における植物育成法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09460118
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東北大学

研究代表者

高橋 秀幸  東北大学, 遺伝生態研究センター, 教授 (70179513)

研究分担者 西澤 武明  東北大学, 遺伝生態研究センター, 教務職員 (60089802)
藤井 伸治  東北大学, 遺伝生態研究センター, 助手 (70272002)
東谷 篤志  東北大学, 遺伝生態研究センター, 助教授 (40212162)
キーワードエンドウ / オオムギ / コムギ / 宇宙環境 / 重力屈性 / 水分屈性 / 遺伝子発現 / エチレン
研究概要

宇宙や砂漠などのフロンティア環境に適応可能な新植物の開発,フロンティア環境で有用な植物成長制御法の開発に資するための基礎的実験を行い,今年度は以下の成果を得た。
植物がストレス環境を回避する機構を解明するために,水分屈性と重力屈性の発現機構について突然変異体を用いて解析した。今回,エンドウ突然変異体の根から新しいタイプのエンド型キシログルカン転移酵素(EXGT)遺伝子の全長を得ることに成功し,その発現パターンを解析した。また,水分屈性の発現とオーキシン・微小管の関係も,新たに購入した画像解析装置を用いた解析によって明らかにされた。浸透圧計を用いた実験からは,根の水分ストレスと水分屈性・EXGT遺伝子の発現の関係を定量化する見通しができた。さらに,重力屈性のメカニズムを解明するため,オオムギの重力屈性突然変異体と野生型の芽ばえに重力刺激処理を行い,それぞれからcDNAライブラリーを作成し,サブトラクト法を行った。その結果,発現量に差のあるクローンとして3種を単離したが,それらの発現と重力反応の関係は明らかでなかった。今後、植物ホルモンによって制御される遺伝子発現の解析や微小重力下での植物生育の模擬実験から,ストレス回避のための姿勢制御機構を明らかにする。
半乾燥地に適応した紅芒麦の深播きとエチレンによる第1節間伸長を解析した結果,エチレンが第1節間の伸長に不可欠であり,深播きによって増大するエチレン生成が第1節間伸長を促進するものと考えられたが,深播き耐性の品種間差異をエチレン生成量およびエチレン感受性(エチレン受容体遺伝子の発現)で説明することはできなかった。この深播き耐性は,交雑によって選抜し得る形質であることも判明し,耐性コムギの作出に向けて貴重な知見を得た。
さらに,遺伝的変異および生殖成長に対する環境ストレスと宇宙環境の作用を解析するための実験系を確立するための研究にも着手した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Takahashi: "Hydrotropism : the current state of our knowledge" J.Plant Res.110. 163-169 (1997)

  • [文献書誌] H.Suge: "Inheritance of the first internode elongation due to deep-seeding and ethylene treatment in wheat" Breed.Sci.(in press).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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