研究課題/領域番号 |
09460119
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
清田 信 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 教授 (90117995)
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研究分担者 |
渋谷 俊夫 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助手 (50316014)
北宅 善昭 大阪府立大学, 農学生命科学研究科, 助教授 (60169886)
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キーワード | 二酸化炭素 / 光合成 / 蒸散 / 土壌呼吸 / アカシア / 環境緩和 |
研究概要 |
本年度は、熱帯、亜熱帯地域に用いられている植林樹種のアカシア属のガス交換能および林地の土壌呼吸量を評価し、環境緩和機能の検討に供するとともに、4年間の研究の取りまとめを行った。 (1)西表熱帯林育種技術園において、Acacia mangium、A.auriculiformisおよびこれらの自然交雑種(A.hybrid)のガス交換特性を測定した結果、CO_2濃度350ppmのときに比べ700ppmでは光合成速度が増加し、蒸散速度は減少するため、水利用効率は50%または、それ以上高まった。これら3種の間には有意差が認められないことから、A.m.×A.a.による雑種が樹形、耐病性の点から実用性が高いことが推察された。 (2)林床の土壌呼吸速度の測定は、円柱形透明塩化ビニール製チャンバーを用い、黒ぼく土測定した。やや土壌の硬い林床や芝地での土壌呼吸速度は0.1〜0.3gCO_2m^<-2>h^<-1>、雑木林では0.5gCO_2m^<-2>h^<-1>で、竹林内では0.6〜2.9gCO_2m^<-2>h^<-1>であった。既報の黒ぼく土の場合、1.2gCO_2m^<-2>h^<-1>が報告されており、竹林内はこれと比べ大きな値で、根の呼吸の占める割合が大きいことが推測できる。 (3)4年間の研究の取りまとめを行いCO_2濃度が上昇することによって生ずる樹木の反応がそれらの持つ環境緩和機能の変化について検討した。
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