ラットおよびヤギ培養下垂体細胞を用いて以下の結果を得た。 1.VFA刺激のGH分泌細胞内カルシウムイオン濃度に及ぼす影響細組内カルシウムイオン測定用指示薬であるFluo-3/AMを細胞内に取り込ませた後に、共焦点レーザー顕微鏡を用いて、GHRHおよびKCl刺激時の細胞内カルシウムイオン濃度増加に及ぼすVFAの効果を検討した。その結果、VFA投与は細胞内カルシウム濃度増加をわずかに増大する一方、GHRH刺激による濃度増加を抑制したので、VFAはGH分泌細胞内のカルシウムイオン代謝系を調節することによりGH放出を抑制すると考えられた。 2.VEAのGH分泌細胞内GHmRNA生成に及ぼす影響 GHRH刺激の有無およびVFAの有無という条件下で、細胞内GHmRNAをノーザンブロッティング法により測定した。その結果、細胞内GHmRNA量は、GHRH刺激により増大し、VFA(酪酸)投与により、抑制されることが明らかとなった。
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