研究課題/領域番号 |
09460143
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
五十嵐 郁男 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 助教授 (80159582)
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研究分担者 |
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
藤崎 幸蔵 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 教授 (00292095)
長澤 秀行 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 教授 (60172524)
豊田 裕 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 名誉教授 (90050418)
見上 彪 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 教授 (20091506)
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キーワード | マウスバベシア / ノックアウトマウス / サイトカイン / リコンビナント抗原 / 防御免疫 |
研究概要 |
1) iNOSノックアウトマウスにB.microti感染 C57BL/6および誘導性一酸化窒素合成酵素欠損(iNOSノックアウト)マウスにB.microtiを感染させると。iNOSノックアウトでは、C57BL/6マウスに比較して、早い感染の立ち上がりと高い赤血球感染率および原虫排除の遅延が観察された。また、最高赤血球感染率が認められた時期に、iNOSノックアウトでは、C57BL/6マウスより、著しいヘマトクリット値の低下が認められた。 2) B.rodhaini原虫のレコンビナント抗原の防御免疫誘導能 B.rodhainiの細胞表面抗原の一つであるBr26の遺伝子を大腸菌及びバキュロウィルスに組み込むことにより、2種類のリコンビナント蛋白質を発現させた.これらの蛋白質はB.rodhainiに感染したマウスの血清により認識された。また、これらの蛋白質で免疫するとBALB/cマウスでB.rodhainiに対する特異抗体が産生され、その抗体価は免疫2回後には2,000倍にも達した。Br26により感染防御能が獲得されるか否かを、パラシテミア及び生存率によって検討すると、サポニンと共に免疫しても抵抗性は得られなかった。しかし、フロインドアジュバントと共に免疫するとパラシテミアの低下及び生存率の上昇(40%,または60%)がみられた。リコンビナント蛋白質の発現系による効果の違いを比較すると、大腸菌発現蛋白質の方がより効果的で、生存率がバキュロウィルス発現蛋白質では40%であったのに対し、大腸菌発現蛋白質では100%もしくは60%であった.しかし、どちらの蛋白質での免疫もIFN-γノックアウトマウスでは効果がなかったことから、IFN-γの重要性が示唆された。
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