研究概要 |
CD28分子は犬リンパ球表面のco-stimulatory signal伝達の役割を果たしており、T細胞レセプターからの刺激と共にこのCD28からの刺激が入らないと活性化されずにanergyになると考えられる。このCD28分子に対する抗体の作製とその分析への応用を計画すると共に、抗原提示細胞表面に存在しCD28と結合してシグナル伝達に役割を果たしていB-7をコードする遺伝子の発現についても検討した。 1, すでに犬CD28分子を構成するペプチドの一部が明らかにされているため、このペプチド配列で動物種間において保存性のある部分のアミノ酸配列(17〜19残基)の2MAを選んで合成したのち兎に免疫して抗ペプチド抗体を作製した。 2, これらの方法で得られた抗血清について、犬末梢血リンパ球認識の有無を検討した。この結果疎水部に該当するペプチドを免疫した抗体では末梢血単核球の8%前後を認識し、親水部に相当するペプチドを免疫した抗体では3%前後の単核球を認識していた。これらの抗体の特異性については検討中である。 3, B-7分子をコードする遺伝子でマウスとヒトにおいて保存性の高い領域の塩基配列の17〜21塩基配列を選び、プライマーを作製し犬リンパ球genomic libraryよりcDNA libraryの作製について検討中である。
|