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1998 年度 実績報告書

視床下部の体温調節機能モジュール仮説の検討

研究課題

研究課題/領域番号 09470016
研究機関大阪大学

研究代表者

彼末 一之  大阪大学, 医学部, 教授 (50127213)

研究分担者 細野 剛良  大阪大学, 医学部, 助手 (60294104)
大和谷 厚  大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
キーワード視床下部 / 体温調節 / 自律分散システム / 非ふるえ熱産生 / ふるえ
研究概要

恒温動物の体温は多くの効果器系を動員して調節される.しかし体温調節に関係した神経回路網は全くと言って良いほど不明であり、これが他の自律機能の研究に比べて体温調節の研究が遅れている原因となっている.視床下部特に視束前野は体温調節の最高位中枢として温度情報の"統合coordlnat10n"を行い、特に局所加温で活動が変化する温度感受性ニューロンが重要であると漠然と考えられている.申請者らは最近視束前野は多入力-多出力系の統合部位としてではなく、個々の効果器反応を調節する独立な神経モジュールの集まりであるという仮説を提案した.従来より後視床下部にはふるえを促進する神経機構が存在すると考えられている.しかし、そこにはたして細胞体が存在するか否かは検証されていない。本年度はこの問題を重点的に検討した.後視床下部の種々の部位にムシモール(GABA受容体のアゴニスト)を投与するとふるえは抑制された。また同じ部位に興奮性のアミノ酸であるDLホモシステイン酸を投与するとふるえが促進した.このことはこの部位にふるえに促進的に働くニューロンが存在することを示唆する。さらに視束前野と後視床下部間をマイクロナイフで切断したラットを寒冷に曝露し、ふるえが起こった状態で視束前野を加温すると正常ラットと同様、ふるえが抑制された.つまり、このふるえに関係した後視床下部と視束前野の間にも機能的な連絡はないと考えられる.両中枢は独立に働いているのであろう.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Kanosue et al.: "Neuronal networks controlling thermoregulatory effectors." Prog.in Brain Res.115. 49-62 (1998)

  • [文献書誌] X.M.Chen et al.: "New apparatus for studying behavioral thermoregulation in rats." Physiol.& Behav.64. 419-424 (1998)

  • [文献書誌] X.M.Chen et al.: "Efferent projection from the preoptic area for the control of non-shivering thermogenesis in rats." J.Physiol.512. 883-892 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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