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1998 年度 実績報告書

アンチセンスオリゴDNAを用いたミューオピオイド受容体関連細胞情報伝達系の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09470026
研究機関東海大学

研究代表者

岡 哲雄  東海大学, 医学部, 教授 (40055976)

研究分担者 吉川 正信  東海大学, 医学部, 助手 (90276791)
橋本 篤司  東海大学, 医学部, 講師 (80271592)
小林 広幸  東海大学, 医学部, 講師 (60195807)
キーワードミューオピオイド受容体 / Gタンパク質 / アンチセンスオリゴヌクレオチド / RT-PCR / ウェスタンブロット / in situ hybridization / オピオイドペプチド / モルヒネ鎮痛
研究概要

ラット脳のperiaqueductal gray(PAG)に、ミューオピオイド受容体(MOR)に対するアンチセンスオリゴデオキシヌクレオチド(AS ODN)(10μg)を48時間ごとに3回投与すると、MO mRNA量は有意に減少したが、デルタおよびカッパーオピオイド受容体(DORおよびKOR)mRNA量に有意な変化は認められなかった。また、DOR AS ODNおよびKOR AS ODN、ならびにMOR sense ODNでは、MOR mRNA量に有意な変化は認められなかった。なお、MOR AS ODNによるMOR mRNA量の原減少は、in Situ hybridization法による組織像でも認められた。次に、5種のGタンパク質αサブユニット(Gial,Gia2,GiQ3,Goa,およびGsa)に対するASODNの効果を、RT-PCR法とウェスタンブロット法で検討した。特異性が低いAS ODNに関しては、新たにASODNをデザインした。このうち、Goαに対するAS ODNで比較的特異性が高いものが得られた。このAS ODNで、Goa mRNA量が有意に減少するとともに、モルヒネの鎮痛効果は有意に小さくなった。このことから、Goaがモルヒネの鎮痛効果発現に関与していることが示唆された。なお、MORの内在性リガンドであるオピオイドペプチドの加水分解、不活性化阻止法について研究し、メチオニンエンケファリン(met-enk)、ロイシンエンケファリンなど5種のペプチドの脳膜標本における加水分解を3種の酵素阻害剤を用いることにより、ほぼ完全に阻止することに成功した。3種の阻害剤存在下では、met-enkの鎮痛効果はモルヒネより大きいことが明らかにされた。今後、内在性ペプチドの鎮痛効果に対する各種AS ODNの効果も研究する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Hiranuma et al.: "Effects of three peptidase inhibitors,amastatin,captopril and phosphoramidon・・・" Naunyn-Schmiedeberg's Arch Pharmacol. 357. 276-282 (1998)

  • [文献書誌] T.Hiranuma et al.: "Protection against dynorphin-(1-8)hydrolysis in membrane preparations・・・" J.Pharmacol.Exp.Ther.286. 863-869 (1998)

  • [文献書誌] T.Taniguchi et al.: "Effects of peptidase inhibitors on the enkephalin-induced anti-nociception in rats." Jpn.J.Pharmacol.78. 487-492 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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