研究課題/領域番号 |
09470032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
医化学一般
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
中村 俊一 神戸大学, 医学部, 教授 (40155833)
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研究分担者 |
吉川 潮 バイオシグナル研究センター, 教授 (40150354)
吉田 公久 神戸大学, 医学部, 助手 (50263372)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | ホスホリパーゼD / G_<M2>アクチベーター / ADP-リボシル化因子 / 細胞内情報伝達 / コリン燐脂質 / ADP-ribosylation factor / G_<M2> gangliosidosis |
研究概要 |
ホスホリパーゼD(PLD)は、増殖因子等による細胞刺激に連動して活性化され、細胞膜ホスファチジルコリンを加水分解し、脂質メディエーターを産生する情報変換酵素である。PLDの活性化にはARFなどの低分子量型G蛋白質が関与することが報告されていたが、in vitroでのPLDの活性測定が困難であったことから、分子レべルでのPLDの活性化機構は不明であった。初年度に於いてはこの問題を克服する目的で、我々が開発した鋭敏なPLD活性測定法を用いてPLDの活性化因子を検索した。その結果、ラットの腎臓の可溶性画分に熱に安定な、PLD活性化因子が存在することを突き止めた。最終年度に於いては、この因子を各種クロマトグラフィーを用いて単離精製した。この因子は、電気泳動上分子量約23kの蛋白質で、in vitroに於いてARFと相乗的にPLDを活性化した。更に、構造解析の結果この活性化因子は、ガングリオシド代謝に関与するG_<M2>アクチベーターと同一物質であることを証明した。これらの結果は、G_<M2>アクチベーターが多機能を有する調節蛋白質であるとともに、G_<M2>アクチベーター欠損の結果引き起こされる、G_<M2>ガングリオシドーシスの病態にPLDが関与することを示唆するものである。
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