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1998 年度 実績報告書

下垂体前葉細胞・腺腫の多ホルモン産生における転写因子・諸種レセプターの分子機構

研究課題

研究課題/領域番号 09470055
研究機関東海大学

研究代表者

長村 義之  東海大学, 医学部, 教授 (10100992)

研究分担者 安田 政実  東海大学, 医学部, 助手 (50242508)
渋谷 誠  東海大学, 医学部, 助手 (50201546)
竹腰 進  東海大学, 医学部, 助手 (70216878)
キーワードヒト下垂体 / 転写因子 / 免疫組織化学 / in situ hybridization / Pit-1 / レセプター
研究概要

平成9年に引き続きヒト下垂体腫瘍における転写因子の協調作用を明らかにするためにPit-1を中心に免疫組織化学、In situ hybridization(ISH)、In situ RT-PCRにより更に検討した。特に、個々の細胞内での微量なレセプターmRNAの局在観察を可能にするIn situRT-PCRの安定した技術を確立した。今年度は下垂体腫瘍において成長ホルモン刺激ホルモン(GHRH)-receptor(R)とPit-1の協調作用についてIn situ RT-PCRと免疫組織化学の解析を行なった。パラフィン切片を利用した二重染色では、In situ RT-PCRによりGHRH-RmRNAを腫瘍細胞内の細胞質に、免疫組織化学的にPit-1を同一細胞の核内に証明し、微量なレセプターと転写因子との協調作用の検討が初めて可能となった。結果として、成長ホルモン(GH)産生腫瘍において、特にGHRH-RmRNAとPit-1の共存が顕著であり、腫瘍細胞でのGH産生における両者の協調が示唆された。本法の開発により、細胞の特異的機能発現の分子機構が更に明らかにされることが期待される。また、さらにGHRH産生膵内分泌癌の下垂体転移による過形成GH細胞にPit-1とGHRH-Rを上記の方法により証明し臨床的な末端肥大症の病態を解明し、この方法の有用性を確認した。我々がこれまで報告してきたように、GH産生腫瘍の多くはプロラクチン(PRL)、αサブユニット(SU)を産生する。我々はISH、免疫組織化学によりPRL産生腫瘍では、Estrogen receptor(ER)とPit-1の共存を証明しているが、GH産生腫瘍におけるPRしなど多ホルモン産生の機序を明らかにすべくPit-1,GHRH-R,ERなど多因子の同一細胞内の共存の観察法をさらに検討中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Takumi I,Steiner DF,Osamura RY,et al: "Localization of Prohormone convertases 1/3 and 2 in the human pituitary gland and pituitary adenomas" Modern Pathology. 11.2. 232-238 (1998)

  • [文献書誌] Matsuno A,Nagashima T,Osamura RY,et al: "Ultrastructural simultaneous identification of gowth hormone and its messenger ribonucleic acid" Endocrine Journal. 45. 101-104 (1998)

  • [文献書誌] Matsuno A,Ohsugi Y,Osamura RY,et al: "An improved ultrastructura double-staining method for rat growth hormone and its mRNA using LR White resin" Histochemical Journal. 30. 105-109 (1998)

  • [文献書誌] Sanno N,Teramoto A,Osamura RY,et al: "Expression of Pit-1 mRNA and Activin/Inhibin subunits in clinically nonfunctioning pituitary adenomas" Horm Res. 50. 11-17 (1998)

  • [文献書誌] Sugiyama M,Sanno N,Osamura RY,et al: "Detection of Inhibin and A Subunits(Inhibin A,B,Activin A,AB)in the Human Pituitary Gland and in Pituitary Adenomas" Endocrine Pathology. 9.2. 125-134 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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