研究課題/領域番号 |
09470085
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山西 弘一 大阪大学, 医学部, 教授 (10029811)
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研究分担者 |
武田 和彦 大阪大学, 医学部, 助手 (70294072)
伊勢川 裕二 大阪大学, 医学部, 助手 (20184583)
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キーワード | HHV-6 / 全塩基配列 / variant / glycoprotein / chemokine receptor / chemokine / シグナル伝達 / chemoatractant |
研究概要 |
Human herpesvirus 6(HHV-6)はその性質の違いから2つのvariantに分けられている。突発性発疹の原因ウイルスでvariantBに属しているHST株の全塩基配列を決定し、その塩基配列と病原性の知られていないvariantAに属するU1102株との比較を行った。その結果、variantAとBの間で著しく異なる6遺伝子を見い出し、それらの違いはvariant特異的なもので、PCR typingに使えることを明かにした。 HHV-6は2つのG-protein-coupled receptorのhomolog(U12とU51)をコードしていることを明らかにした。U12遺伝子はsplicingを有するmRNAをコードしており、そのcDNAをクローニングし、そしてその蛋白をK562細胞で発現させた。その発現細胞での各種chemokineの反応性をCaflaxと結合活性により検討した結果、U12はCC-chemokine receptorであることが明かとなった。また、U12のmRNAは薬剤処理した感染細胞のRT-PCRの結果から感染後期に現れることが明かとなった。U12のN末部分とGSTとの融合蛋白を大腸菌で発現させ、ウサギを用いて抗体を作成し、経時的にサンプリングした感染細胞を用いてwestern blotting法によりU12の発現時期を検討した。その結果、感染後24時間以降に発現することが明かとなった。 HHV-6はchemokineのhomolog(U83)をコードしていることを明らかにした。U83とFcとの融合蛋白をcos-7で発現させ、精製した。そのU83がmonocyteに対してCanaxを誘導し、chemoatractantとして機能することを明らかにした。また、U83のmRNAは薬剤処理した感染細胞のRT-PCRの結果から感染後期に現れることを明かにした。
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