研究課題/領域番号 |
09470100
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
小泉 昭夫 秋田大学, 医学部, 教授 (50124574)
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研究分担者 |
和田 安彦 秋田大学, 医学部, 助教授 (10261653)
泉 哲朗 群馬大学, 生体調節研究所, 助教授 (00212952)
伊藤 正毅 秋田大学, 医学部, 教授 (40126389)
野崎 潤一 秋田大学, 医学部, 助手 (90302265)
嘉陽 毅 秋田大学, 医学部, 講師 (40272033)
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キーワード | Akita mouse / Insulin / Akita / Protein folding / Diabetes / Protein sorting / インスリン分泌不全 |
研究概要 |
Mody遺伝子のPositional Cloningを目指して、遺伝子座の近傍にある候補遺伝子群について精力的な検索を行った。その結果、insulin遺伝子(Ins2)にのExon IIIのa鎖6番目のcysをコードするコドンにTGC(Cys)からTAC(Tyr)ヘ変る変異が見い出された。このA鎖の6番目のCysは、B鎖の6番目のCysとdisulfide bondで結ばれており、endoplasmic reticulumでのFoldingに重要と考えられる。 従来の知見では、インスリンの突然変異はinsulinopathyとして知られているが、臨床的特徴は、軽度のNIDDMであり通常はHyperproinsulinemiaをともなう。しかし今回Mody突然変異で明らかにされたinsulinopathyでは、hypoproinsulinemiaおよびhypoinsulinnemiaであるだけでなく、β-細胞の増殖分化など広範囲に影響が及んでいる。さらに、この変異は、単にIns2でコードされるinsulin分子のみにとどまるものとは考えられない。マウスなどげっ歯類では合計で4つのinsulin遺伝子が存在する。Mody+/+においてもIns1の2つの遺伝子は正常であり、理論的には50%のインスリン量は賄えるはずであり、著しいインスリン含量の減少が説明できない。通常のInsulinopathyでは見られない大きな生理的影響を与えた理由は、現時点では未解明であるが、さらにprotein foldingとその後の修飾の異常やprotein aggregateの存在が検討され新たな展開が期待される
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