ストレスのセルフコントロールのための健康学習が行える新しい教材を開発し、その教材によりストレスの健康教育においてどのような指導が適切かを検討し、さらにこの教材をインターネット上で利用が可能でイントラクティブな対応ができるホームページの形に作り替えて一般に公開したうえで、インターネットを通じてのストレス健康教育が有用なものであるかを検討することを研究の目的とした。 昨年度の研究において作成開発したストレス健康教育教材に対する利用者の意見を反映するべく、ホームページ試作版を作成してインターネット上で公開し、広く意見を求めることにした。この試作版は小冊子版の教材の項目をすべて掲載した完全版ではなく主な項目にとどめたダイジェスト版ではあるが、体裁やアクセスのしやすさなどの利用面の評価に用いることとした。その結果、より細部に分割した情報を必要なだけ得ることのほうがアクセス時間やファイルサイズの関係よりも有益だという意見を多く得た。なお、昨年度の研究終了時点では、インターネットを通じてシミュレーションによる体験学習をするソフトの開発を考慮したが、プログラミングに技術的問題があることと画像等の転送時間が長くかかることなどにより、今回は断念してホームページによる情報提供とした。これらの検討事項はインターネットを通じて、あるいは直接面接により利用者の意見として聴取し、改良すべきと思われる内容は適時改良し再び公開した。結果として得た知見を加え、教材の全内容を使用した完全版を作成した。来年度はこれを公開し、WWWマーケッティングの手法を用いた利用調査と教育効果の検討を行う予定である。また、ストレス健康教育プログラムの重点項目を考察するために、メニューに掲げたストレス関連の各項目に対する興味を調査し、現在解析中である。
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