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1997 年度 実績報告書

全身性エリテマトーデスの発病前病態におけるT細胞機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09470128
研究機関順天堂大学

研究代表者

橋本 博史  順天堂大学, 医学部, 教授 (60053120)

研究分担者 戸叶 嘉明  順天堂大学, 医学部, 講師 (40217469)
小林 茂人  順天堂大学, 医学部, 講師 (40186739)
高崎 芳成  順天堂大学, 医学部, 助教授 (80154772)
八木田 秀雄  順天堂大学, 医学部, 助教授 (30182306)
キーワード全身性エリテマトーデス / 妊娠 / 児 / 抗核抗体 / アポトーシス / B細胞 / T細胞
研究概要

近年、SLEの治療法の進歩とともに、SLEの妊娠例が増えているが、依然として妊娠、分娩をきっかけにSLEが増悪する例、生児を得られない例が散見される。又、SLEの遺伝的素因を受けついでいる可能性のある児を追跡調査していくことは、SLE発症のメカニズムを探す上で重要である。そこで、SLE妊娠の転帰とSLEの母親から出生した児の予後について検討した。
〔SLE妊娠例の転帰〕
CD4陽性T細胞はサイトカイン産生パターンから、Th1又はTh2サブセット分類される。近年、正常人の妊娠において、Th1への極性化が自然流産、胎児死亡の重要な要点であることが報告された。1991年から1995年に当施設で扱ったSLE妊娠18例(正期産12例、早産2例、子宮内胎児死亡4例)の妊娠前、妊娠中(初期・中期・後期)及び出産後の血清中のTh1型サイトカイン(IL-2、INF-γ)、Th2型サイトカイン(IL-4)をELISA法で測定し、SLEDAI Score、妊娠の転帰との相関を検討中である。
〔SLE発症後の母親から出生した児の検討〕
(1)抗核抗体(ANA):SLEより出生した児の追跡調査として今回新たに54例を加え、計157例について血清学的検査を施行した。コントロールとして健常人から出生した児54例を用いた。ANAの陽性率は27.4%でコントロール7.4%に比し有意に高率であった。女児は男児に比べ高率であった。
(2)末梢血T細胞:SLEの母親から生まれた児、のべ46名(4ヶ月〜25歳、ANA陽性10名)について、CD4/CD8比、細胞表面機能分子(CD45RA、CD25、HLA-DR、CD80/CD86、CTLA-4、Fas)解析した。結果として、ANA陽性群と陰性群及び年齢別間において有意な差は認められなかった。
(3)末梢血B細胞:SLEモデルマウスの系で、Fasの発現を検討した」。結果とし、3群ともFas低発現B細胞が、アポトーシス抵抗性の抗DNA抗体産生B細胞であるという報告がある。今回、正常児(23名)、SLEの母親から生まれたANA陽性の児(1名)及び陰性の児(10名)について、抗CD40抗体刺激後のB細胞表面上のFas高発現B細胞を認めたが、SLEの母親から生まれたANA陽性の児に、Fas低発現B細胞を認めた。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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