研究概要 |
我々は、PMA添加によりRA患者滑膜細胞を培養し、新たな細胞株を樹立した。その細胞表面マーカーは、TCR,HLA-DR,CD19,CD20陰性,かつCD21,CD54,CD56,CD58が陽性であり、繊維芽細胞様タイプB細胞由来である事が示唆された。しかも、B細胞の混入は、Ig遺伝子(H鎖)の再構性の有無をサザンブロツテイングで検討することにより否定され、モノクローナルな細胞株が樹立された。PCR法によりこの細胞株は、EBV-DNA陰性であることがわかっており、今回この細胞にEBVが感染するかどうかを薬剤耐性遺伝子を導入したEBVでの感染実験を繰返しているが現在まで成功していない。Fluorescent Differential Display(FDD)を用いて我々の樹立したRA患者滑膜細胞由来の繊維芽細胞様細胞株をTGFbで刺激する群と無刺激の群とでの発現されるmRNAの差異を検討する事により、RA関連新規遺伝子又はRA特異的新規遺伝子の検出を試みた。現在まで約30コのTag(遺伝子断片)を見いだした。今後FDDを繰返し再現性の高いものにつきシークエンスまでもっていきたいと考えている。
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