研究課題/領域番号 |
09470132
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
白鳥 康史 東京大学, 医学部・付属病院, 講師 (70196624)
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研究分担者 |
小松 裕 東京大学, 医学部・付属病院, 助手
金井 文彦 東京大学, 医学部・付属病院, 医員
松村 雅幸 東京大学, 医学部・付属病院, 医員
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キーワード | Adenovirus vector / IL-2 / hepatic metastasis / 細胞外基質 / transcription |
研究概要 |
本年度、LacZgeneを組み込んだAdenovirusvector(肝細胞への指向性の確認のため)、IL-2gene、IL12(p35、p40)genesを組み込んだAdenovirusvector (肝類洞壁細胞のPit細胞-臓器付属性NK細胞-の活性化を促進させるため)、Cytokine Diaminaseを組み込んだAdenovirusvector(肝臓の局所におけるCD活性を高め、肝内での5-FCから5-FUの転換を促進させ肝臓内での抗腫瘍薬である5-FUの濃度を高める)などの各種遺伝子を組み込んだAdenovirus vectorを作成した。 尾静脈からの全身投与により肝臓への遺伝子導入の確立をIn Situ Hybridizationおよび免疫染色で確認。IL-2gene、IL12(p35、p40)genesを組み込んだAdenovirusvectorの投与のより肝内のPit細胞-臓器付属性NK細胞-の活性化を立証し、in vitroでの腫瘍細胞障害効果を明らかにした。以前に作成した肝内の大腸癌転移モデルを用いて大腸癌肝転移に対する抑止効果が示された。 各種細胞外マトリックスをいれたゲル内での肝細胞や各種類洞壁細胞の培養にすでに成功しており、現在、ゲルの薄層化も可能になってきている。このような細胞培養下における以下のような各種細胞の機能を遺伝子発現、transcriptionのレベルが異なることを明らかにした。また、これらのゲルに異なった細胞を実際の肝臓のプレートのように肝細胞、伊東細胞、内皮細胞、Kupffer細胞を順次のせ生体に近い状態での培養法を検討し、その各種の細胞機能を遺伝子発現レベルで解明している。ついで、培養癌細胞を用いて癌細胞の肝転移に於ける際のangiogenesisを3次元培養モデルで解析し、肝転移の初期におけるangiogenesisの促進機構を解明している。
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