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1998 年度 実績報告書

膵液中に存在する補体関連蛋白の意義とその膵患診断への臨床応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09470135
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

馬場 忠雄  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (40079819)

研究分担者 辻川 知之  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (80273407)
安藤 朗  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90252395)
キーワード補体 / DAF / サイトカイン / 慢性膵炎 / 膵癌
研究概要

平成9年度に明らかにしてきた膵管上皮細胞(P ANC-1、MIA PaCa-2)における補体制御蛋白DAFの発現がIL-4やTNF-αにより誘導される知見を、本年度では、慢性膵炎や膵癌患者の病変粘膜において検討した。即ち、炎症や癌の惹起された病変粘膜ではDAFの発現が亢進しているであろうことが予測されたため、患者さんの同意のもと外科的手術時にえられた組織材料をもちいて、DAF mRNAの発現とDAF蛋白の発現について検討した。組織材料よりAGPC法によりtotal RNAを抽出し、RT-PCR法によりDAF mRNAの発現を正常粘膜と病変粘膜で比較したところ、明らかに病変粘膜でDAF mRNAの発現亢進が認められた。また、免疫組織化学的検討でも,慢性膵炎および癌組織におけるDAF蛋白の発現の亢進が確認された。即ち、正常組織では、DAF蛋白発現は非常に弱く殆ど認められなかったが、慢性膵炎や癌組織ではDAF蛋白発現が膵導管の管腔側で著明に亢進していた。さらに、ジオキシゲニンで標識したcRNAprobeを用いたin situ hybridization法による検討では、DAF mRNAの発現は導管のみならず腺房細胞細胞にも確認された。これらの知見は、慢性膵炎や膵癌にDAFの発現誘導機構の異常が関与していることを示した初の知見であり、さらに我々のin vitroで得られた知見であるIL-4やTNF-αに関する検討を加えることにより、今後、膵疾患診断への臨床応用にむけ検討を加える予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Akira Andoh: "Detection of compliment C3 and factor B gene expression in normal colorectal nucosa, adenomas and carcinomas" Clinical and Experimental Immunology. 111. 477-483 (1998)

  • [文献書誌] Akira Andoh: "Increased expression of decoy-accelerating factor(CD55)in the inflammed mucosa of patients with vlceretive CoLitis" Pathophysiology. 5. 105-110 (1998)

  • [文献書誌] Akira Andoh: "Prinory gastric Burkitt′s Iymphoma presenting with c-myc gene rearrangement." J.Gastroenterology. 33. 710-715 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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