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1999 年度 実績報告書

超音波照射によるDNA包含微小気泡の崩壊を利用した細胞内遺伝子導入

研究課題

研究課題/領域番号 09470137
研究機関京都大学

研究代表者

森安 史典  京都大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80191055)

研究分担者 田畑 泰彦  京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (50211371)
キーワード微小気泡 / ポリ乳酸 / perfluoro-propane / cationic gelatin / c-myc gene / 超音波照射
研究概要

微小気泡として、ポリ乳酸を被膜としてもち、内部のガスがperfluoro-propaneであるOUC82755を用いた。平均径は5μmであり、再循環が可能である。この微小気泡をcationic gelatinでコーティングし、c-myc geneをチャージで結合させた微小気泡complexを作成した。このDNA complexをラットに静注後、肝臓に超音波を照射し、一定時間後肝臓を取り出し遺伝子の発現を免疫染色にて確認した。DNA単独、気泡のないgelatin-DNA complexをコントロールとした。
超音波照射は、1MHz、3.5MHzのパルス波を用い、照射時間を変化させ、超音波照射の遺伝子導入作用を検討した。
微小気泡-DNA complexとgelatin-DNA complexのみにおいて、肝細胞にc-myc蛋白の発現を認めた。前者は後者に比べ、蛋白発現の細胞数が約8倍多かった。また、発現細胞の数は超音波照射の時間に依存しており、120秒照射群は、30秒照射群に比べ、発現細胞が30%多かった。
以上の結果から、微小気泡をキャリアーとして用いることにより、肝臓にDNA complexをtargetingすることが出来、更に超音波照射を加えることにより肝細胞への遺伝子の導入効率を有意に増加させることができた。これらのことは、微小気泡と超音波照射を用いた遺伝子導入法が、in vivoでも有効であることが証明され、臨床応用への道が拓けたと言える。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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