研究課題/領域番号 |
09470144
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
棟方 充 北海道大学, 医学部, 講師 (00209991)
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研究分担者 |
川上 義和 北海道大学, 医学部, 教授 (10001877)
山口 悦郎 北海道大学, 医学部・附属病院, 講師 (10201831)
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キーワード | β_2-アドレナリン受容体遺伝子 / 気管支喘息 / PCR / ARMS |
研究概要 |
1.昨年度行った健常者(150名)と喘息患者(178名)についての遺伝子型(Arg16→Gly,Glu27→Gln)の結果を用い、本年度はその生理学的・臨床的意義の解析を行った.まず、Glu27→Gln変異についてはGln27ホモの頻度が日本人では100人に1人と極端に少なく、遺伝子頻度で0.09であり欧米人と著明な差を認めた.いずれの変異も健常者と喘息患者間に有意な差を認めず、喘息発症遺伝子とは考え難かった.病態との関連性では、Arg16→Gly変異は喘息重症度やキサンチン製剤の使用頻度と有意な関連性を認め、この変異が喘息病態を規定していることが明かとなった. 2.健常者末梢血リンパ球c-AMP反応と遺伝子型の関連性の検討を行った.Arg16→Gly変異に伴い、梢血リンパ球のβ2-刺激薬に対する感受性は変化していなかったが、c-AMPの最大反応はGly16変異を持つ者で低下の傾向を認めた.現在、経口β2-刺激薬服用前後での同様の検討を喘息患者を対象に検討中である. 3.喘息患者における遺伝子多型とβ2刺激薬regular useの効果に関する検討を開始し、現在、目標の約2/3の患者での臨床試験を終了した.
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