研究課題/領域番号 |
09470144
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 (1999) 北海道大学 (1997-1998) |
研究代表者 |
棟方 充 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (00209991)
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研究分担者 |
川上 義和 北海道大学, 医学部, 教授 (10001877)
山口 悦郎 北海道大学, 医学部付属病院, 講師 (10201831)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 気管支喘息 / 分子病態学 / 遺伝子多型 / β2-アドレナリン受容体 / 定期吸入療法 / c-AMP / 人種差 |
研究概要 |
1.PCRを用いたARMS法とdi-deoxi法を用いたdirect sequenceにより、β2-アドレナリン受容体遺伝子nucleotide 46,79,523を検出するARMS法を確立した. 2.確立されたARMS法を用い、健常者150名、気管支喘息患者178名の遺伝子型を検討した.喘息との関連では、各遺伝子型は喘息発作とは直接関連していなかったが、Gly16/Gly16型は喘息の重症度と関連するとともに、キサンチン製剤の使用頻度と関連していた.また、遺伝子型には明確な人種差が認められ、特にGln27/Glu27型は本邦では約1%にしか認められなかった. 3.健常者30名(Arg16/Arg16 : 9名、Arg16/16 : 14名、Gly16/16 : 7名)を対象とし、抹消血単核球のlsoproterenol(10^<-8>〜10^<[-5>M)に対する反応性をc-AMPを指標に検討した.EC50では各遺伝子型ごとに差は認められなかったが、最大反応ではGly16を有する遺伝子型(Gly16/Arg16およびGly16/Gly16)がArg16/Arg16型に比し低値の傾向を認めた. 4.喘息患者19名(Arg16/Arg16 : 6名、Arg16/Gly16 : 7名、Gly16/Gly16 : 6名)に2週間のサルブタモール定期吸入療法を行い、この前後でFEV1、PC20、単核球c-AMP反応などに対する遺伝子型の影響を検討した.Gly16/Gly16型ではβ2-刺激薬定期吸入療法により、FEV1の低下、PC20の悪化、c-AMP反応の低下を認め、受容体down-regulationによる喘息コントロールの悪化が生じると考えられた.
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