研究課題/領域番号 |
09470153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
川上 秀史 広島大学, 医学部, 助手 (70253060)
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研究分担者 |
郡山 達男 広島大学, 医学部・附属病院, 講師 (80195693)
山村 安弘 広島大学, 医学部, 教授 (10106388)
中村 重信 広島大学, 医学部, 教授 (30026843)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | パーキンソン病 / ドパミントランスポーター / 遺伝的多型 / 危険因子 / NurrI |
研究概要 |
パーキンソン病発症における遺伝的危険因子を研究するため、ヒトドパミントランスポーター遺伝子の多型との関係を検討した。ドバミントランスポーター(DAT)は、ドバミンを再取り込みに働くが、同時に環境毒をドバミン産生細胞に選択的に取り込み、パーキンソン病の発症に関与するのではないかと考えられている。ヒトDAT遺伝子を単離し、その構造を決定し、15個のエクソンからことを明らかにした。パーキンソン病患者24名のDNAをもとに、ヒトDAT遺伝子の各エクソンをPCR法で増幅後、直接塩基配列決定法により塩基配列を決定し、多型の有無を検討した。さらに、同数の正常コントロールにおいて、SSCP法において多型の有無を検討した。その結果、エクソン9と15、およびエクソン7、12の周辺のイントロンに多型を見出した。エクソン9、15の多型はアミノ酸の置換を伴わない多型であった。パーキンソン病患者と正常コントロールの比較では、今回見出されたエクソンの多型の頻度は、パーキンソン病患者において有意に小さく、DAT遺伝子の多型が、パーキンソン病発症の遺伝的危険因子であることが明らかになった。 また、黒質ドバミン産生細胞の分化に必須の遺伝子である、核内オーファンレセプターNurr1遺伝子をヒトPACライブラリーより単離し、全塩基配列を決定し、プライマー伸長法を併用し構造を決定した。その結果、全長8.3キロ塩基対におよび8個のエクソンから成ることを明らかにした。今後、ドパミントランスポーター遺伝子多型に加えて、Nurr1遺伝子多型とパーキンソン病の発症に及ぼす影響を検討したい。
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