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1997 年度 実績報告書

脳虚血時に出現する誘導蛋白抑制による脳血管障害治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09470157
研究機関東海大学

研究代表者

篠原 幸人  東海大学, 医学部, 教授 (60051504)

研究分担者 滝沢 俊也  東海大学, 医学部, 講師 (70197234)
松島 一士  東海大学, 医学部, 助手 (70209542)
キーワード脳梗塞 / Antisense oligodeoxy nucleotide / P^<53> / Bax / 脳保護作用 / 中大脳動脈閉塞モデル / Apoptosis
研究概要

本研究は虚血性脳血管障害の新しい角度からの治療を開発することを目的としている。脳虚血で誘導され、神経細胞死を導くと考えられるp53、Bax、Fas、c-mycのmRNAに対するantisense oligodeoxynucleotideをラットの側脳室に注入して、それらの因子の誘導を選択的に抑制して、脳虚血による神経細胞障害を防ぎ、脳梗塞病巣の体積の減少をみるか否かを検討している。本年度はp53とBax2つの因子について検討を行った。まずはじめにp53について、実際にp53が虚血により誘導されるか否かをWestern blotting法と免疫組織化学染色法を用いて検討したが、従来虚血により誘導されるとの報告とは違って、われわれの系では有意な誘導を検出することができなかった。この検討から脳虚血ではp53は誘導されず、脳虚血における神経細胞死に大きく関わっていない可能性があると考えられた。この因子に関しては今後の検討を中止した。現在Baxについて検討中であるが、既にWestern blotting法と免疫組織化学染色法にて脳で発現していることを確認している。また、Bax mRNAに対するantisenseの髄腔内投与によるBaxの抑制を確認するため、Bax mRNAのantisense(90nmol/rat)を微小浸透圧ポンプに充填し、ラットの側脳室に刺入した埋め込み針を通して、ラット髄腔内に持続的に注入した。注入2日後に脳を取り出し脳組織を採取しWestern blotting法で発現が抑制されることも確認した。現在更にこのBaxの発現の抑制されたラットで中大脳動脈閉塞モデルを作製し、脳梗塞体積を求めることでBax抑制による脳保護作用のが有無について検討しているところである。研究としては順調に進行している段階である。今後更にFas、p21、ICEについても検討する予定である。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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