研究課題/領域番号 |
09470166
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
井口 昭久 名古屋大学, 医学部, 教授 (20109763)
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研究分担者 |
佐久間 一郎 北海道大学, 医学部, 講師 (40260393)
渡辺 泰男 名古屋大学, 医学部, 講師 (10273228)
林 登志雄 名古屋大学, 医学部, 助手 (80303634)
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キーワード | 内皮型NO合成酵素 / 誘導型NO合成酵素 / 遺伝子治療 / 動脈硬化 / アデノウイルス |
研究概要 |
目的)一旦形成された動脈硬化症の有効な治療法として、NO合成酵素の遺伝子導入の効果を検討した。方法)eNOSとiNOSのcalmodulin結合能に着目し、これを欠失したミュータントを用い分子レベルで活性を制御し、動脈硬化進行病変の治療を試みた。ONOOの細胞障害性のために、悪者とされるiNOSに着目し、O_2が産生されない状態で病変への投与を試み、治療手技とする可能性を考えた。遺伝子導入は、非増殖型アデノウイルスベクターを用い、螺旋状血流保持カテーテルを大動脈内に留置し行った。結果)1)eNOS、iNOSのin vivoでの投与方法を確立した。今年度は、各NOS遺伝をもつアデノウイルスベクターを作製した。非増殖型アデノウイルスベクターを作製し、eNOS、iNOSのcDNAを組み込んだ。2)eNOS、iNOSそれぞれに構造機能解析を用いてcalmodulin結合部位を有しないミュータントを作製した。3)進行動脈硬化病変を形成し、遺伝子導入を行った。(a)家兎を用い、腹部大動脈をバルーン擦過し1%コレステロール食を負荷し全周性に病変を形成した。血管内超音波検査を施行した後、1)、2)で精製したアデノウイルスベクターを血流保持カテーテルにより導入した。導入後、3-7日後に屠殺し、病変退縮度を形態及び免疫組織学、血管反応性より評価した、eNOS、iNOS同時投与にて興味深い結果を得た。
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