研究概要 |
1.ヒト臍帯静脈由来内皮細胞(HUVEC)を弾性円筒管内に培養し、灌流装置に装着後下記の3条件を組み合わせ負荷実験を行った。(1)shear stress:0.3,7,15[dyn/cm^2],(2)cyclic stretch:0,10,20[%],(3)mean pressure:0,40,80[mmHg]。24時間負荷終了後Total RNAを抽出し、RT-PCR法によりeNOS,ETのmRNAレベルの変化を検討した。eNOSのmRNAレベルはshear stressによりcontrolの4倍(15[dyn/cm^2])に増加したが、strech,pressureでは変化しなかった。ETのmRNAはshear stressによりcontrolの60%(15[dyn/cm^2])に低下した。逆にpressure(80mmHg)では約1.5倍に増加した。shear stress,stretch,pressureを同時負荷すると各々の効果が抑制された。 2.ET転写開始点上流-3.7kb断片をpGL3eLuciferase vectorに挿入。内皮細胞へ導入し、shear stress15[dyn/cm^2],pressure160[mmHg]で負荷実験後、Iuciferase assayを行い転写活性を検討した。ET点者活性はshear stressにより約80%になりpressureにより約1.4倍に増加した。 3.ずり応力によるET転写抑制の責任部位は転写開始点上流-2.8kbに存在するκB consensus配列であり、圧力による転写亢進責任部位は-158bpから-267bpの間に存在する事が確認された。
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