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1998 年度 実績報告書

毛成長の制御機構:毛母細胞を標的とする生理活性分子のプロセミングと情報伝達

研究課題

研究課題/領域番号 09470193
研究機関順天堂大学

研究代表者

小川 秀興  順天堂大学, 医学部, 教授 (30053151)

研究分担者 矢口 均  順天堂大学, 医学部, 講師 (60191095)
坪井 良治  順天堂大学, 医学部, 助教授 (70221421)
キーワード毛成長 / 毛包 / 肝細胞成長因子 / HGF / HGF Activator / プロテアーゼ / プロセミング / プロテアーゼ・インヒビター
研究概要

本年度の研究では発毛作用を有するHGFのプロセシングがHGF activatorに依ること、p21,p27などの核内細胞周期関連蛋白やHGF activatorなどのプロテアーゼの発現が毛周期に連動していることを明らかにすることを目的とした。
1. マウス髭の毛包器官培養系に不活性型HGF(30ng/ml)を添加すると、毛包に内在するHGF activatorによってHGFが活性化されて毛伸長が認められた。さらにHGF activatorの阻害剤であるaprotininを添加したところ、HGF依存性の毛伸長は抑制された。aprotininだけを添加した実験系では毛伸長が抑制されなかったことから、aprotininに毛伸長抑制作用はなく、また内因性HGFの活性化は抑制されないことが示唆された。
2. high sulfur protein B2を毛の分化マーカーとしてラットの毛周期とcyclin dependentkinase(CDK)inhibitorの関連性を検討した。northern blottingでは成長期に一致してp21,p27の発現が強く認められた。また、in situ hybridizationではp21の局在が成長期毛の毛皮質と毛球部上方の毛上皮細胞に限局していた。これらのことからCDK inhibitorは毛上皮細胞の分化(角化)に関与していることが示唆された。
3. 毛包を含む皮膚組織を週令の異なるラットから採取し、total RNAを分離して週令ごとにurokinase,PAI-1,nexin 1,MMP-1,MMP-2,TIMP-1,TIMP-2,HGF activatorのmRNA発現をRT-PCRにより比較した。その結果、HGF,HGF activator,urokinase,PAI-1,nexin 1,MMP-2,TIMP-1が有意に成長期に強く発現していた。さらにこれらの分子の発現はミノキシジルを投与することによって誘導された発毛部毛包にも強く発現していた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Mitsui S,Tsuboi R,Ogawa H et al: "Structure and hair follicle-specific expression of genes encoding the rat high sulfur protein B2 family." Gene. 208. 123-129 (1998)

  • [文献書誌] Jindo T,Tsuboi R,Ogawa H: "Local injection of HGF/SF alters cyclic growth of murine hair follcles." J Invest Dermatol. 110. 338-342 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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