1999 年度実績報告書

ポジトロン断層による腫瘍放射線治療効果予知法の研究

研究課題

研究課題/領域番号	09470195
研究機関	東北大学
研究代表者	窪田和雄東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (40161674)
研究分担者	岩田錬東北大学, 大学院・工学研究科・量子エネルギー工学専攻, 助教授 (60143038)
キーワード	18Fフルオロミソニダゾール / 14C2デオキシグルコース / 14Cメチオニン / 腫瘍血流 / オートラジオグラフィー / 低酸素細胞 / 99mTc-MIBI
研究概要	低酸素細胞親和性の18Fフルオロミソニダソール(FMISO)の腫瘍内分布を、14Cメチオニン(Met)あるいは、14C2デオキシグルコース(2DG)と二重標識オートラジオグラフィー法にて比較した。FMISOとMetのARGでは、Metの高集積部位にFMISOの集積が低く、逆にFMISOの高集積部位にMetの集積が低いという結果で、両者の分布は全く逆のパターンを示した。2DGとFMISOのARGでは、壊死の周囲でFMISOの高集積が目立つのに対し、2DGの集積はFMISOとよく似ているが、より均一に腫瘍内に分布した。これを腫瘍血流との関係で整理すると、血流が豊富で酸素分庄の高いところにMetが入リFMISOは入らない、血流が下がり低酸素になるとFMISOが入り、Metが入らない。FDGは、血流の多い所も少ない所も細胞が生きている限り比較的均一に入り、かつ低酸素のところに少し持ち上がる傾向がある事が分かった。つまり腫瘍の中のGrowth fractionに一致する部分がMet/FDGで、Hypoxic fractionがFMISO/FDGであらわされるのではないかと思われた。これは、in vivo放射線生物学の画像による表現に直結する仮説であり、ポジトロン断層による腫瘍放射線治療効果の予知が可能と思われる。昨年より継続していた、^<99m>Tc-MIBIの乳癌への集積についての研究では、ARGによる^<99m>Tc-MIBIの腫瘍内分布と、杭CD34モノクローナル抗体による免疫組織染色により評価した腫瘍の血管密度に高い正の相関があることが判明した。これにより、^<99m>Tc-MIBIの腫瘍集積が乳癌の悪精度因子である血管密度を反映し、乳癌の診断に有用な薬剤であること証明された。

研究成果

(7件)

すべてその他

すべて文献書誌 (7件)

[文献書誌] Ohira H.,Kubata K. et al.: "Intra-tumoral accumulation of 99mTc-MIBI compared to 2DG"CYRIC Annual Report. 145-151 (1998)
[文献書誌] Imran BM,Kubota K. et al.: "Sclerosing mediastinitis: findings on FDG-PET"Clinical Nuclear Medicine. 24. 305-308 (1999)
[文献書誌] Tashiro M.,Kubota K. et al.: "Hypometabolism in the limbic system of cancer patients"Psycho-oncology. 8. 283-286 (1999)
[文献書誌] Ono S.,Kubota K. et al.: "Journal of Computer Assisted Tomography"Analysis of time-density curves of contrast media. 23. 753-757 (1999)
[文献書誌] Kubota K.,Tada M. et al.: "Comparison of the distribution of 18F-MISO, 2DG and MET irtumor"European Journal of Nuclear Medicine. 26. 750-757 (1999)
[文献書誌] Ohira H.,Kubota K. et al.: "Comparison of intra-tumor distribution of ^<99m>Tc-MIBI and 2DG"Journal of Nuclear Medicine. 41(in press). (2000)
[文献書誌] 窪田和雄: "PETによる腫瘍診断 In_最新臨床核医学第3版"金原出版. 18 (1999)

1999 年度 実績報告書

ポジトロン断層による腫瘍放射線治療効果予知法の研究

研究代表者

窪田 和雄 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (40161674)

研究成果

[文献書誌] Ohira H.,Kubata K. et al.: "Intra-tumoral accumulation of 99mTc-MIBI compared to 2DG"CYRIC Annual Report. 145-151 (1998)

[文献書誌] Imran BM,Kubota K. et al.: "Sclerosing mediastinitis: findings on FDG-PET"Clinical Nuclear Medicine. 24. 305-308 (1999)

[文献書誌] Tashiro M.,Kubota K. et al.: "Hypometabolism in the limbic system of cancer patients"Psycho-oncology. 8. 283-286 (1999)

[文献書誌] Ono S.,Kubota K. et al.: "Journal of Computer Assisted Tomography"Analysis of time-density curves of contrast media. 23. 753-757 (1999)

[文献書誌] Kubota K.,Tada M. et al.: "Comparison of the distribution of 18F-MISO, 2DG and MET irtumor"European Journal of Nuclear Medicine. 26. 750-757 (1999)

[文献書誌] Ohira H.,Kubota K. et al.: "Comparison of intra-tumor distribution of ^<99m>Tc-MIBI and 2DG"Journal of Nuclear Medicine. 41(in press). (2000)

[文献書誌] 窪田和雄: "PETによる腫瘍診断 In_最新臨床核医学 第3版"金原出版. 18 (1999)

1999 年度実績報告書

窪田和雄東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (40161674)

[文献書誌] 窪田和雄: "PETによる腫瘍診断 In_最新臨床核医学第3版"金原出版. 18 (1999)