研究課題/領域番号 |
09470211
|
研究機関 | 大阪医科大学 |
研究代表者 |
米田 博 大阪医科大学, 医学部, 教授 (30140148)
|
研究分担者 |
堺 潤 大阪医科大学, 医学部, 助手 (60309143)
稲田 康之 大阪医科大学, 医学部, 助手 (10268211)
康 純 大阪医科大学, 医学部, 助手 (40257853)
|
キーワード | 精神分裂病 / 連鎖解析 / 相関解析 / 同胞対照法 / ドパミンD2受容体 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、精神分裂病同胞発症例の集積を行っている。すなわち、少なくとも2人以上が精神分裂病に罹患している同胞組についてSCIDを用いたDSMによる診断、ならびにPANSSによる症状評価を行なっている。さらに20mlを採血し、DNAの抽出を行っている。昨年度までに50組の臨床症状評価ならびにDNAの抽出を行っているが、本年度は精神分裂病同胞例の症例の把握が困難で、さらなる症例の追加が十分には行えなかった。同胞対照法による連鎖解析にはさらに多くの症例が必要である。そこで精神分裂病を多因子遺伝とした時想定される脆弱性規定遺伝子を明らかにするため、慢性期分裂病のみを対象とした相関研究を行った。その結果、ドパミンD2受容体遺伝子(DRD2)についてcys/ser多型が分裂病の陽性症状得点と相関し、ins/del多型も分裂病の陰性症状と相関を示すことが明らかとなった。これらの結果は、今後の解析の際、候補領域としてDRD2近傍が重要であることを示しているものと考えられる。今後、さらに同胞発症組の集積に重点を置き、これまでに明らかにしたセロトニン2A受容体遺伝子に加えDRD2近傍のマイクロサテライトマーカーを中心に解析する予定である。
|