研究課題/領域番号 |
09470224
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
板倉 光夫 徳島大学, 医学部, 客員教授 (60134227)
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研究分担者 |
池上 博司 大阪大学, 医学部, 助手 (20221062)
森谷 眞紀 徳島大学, 医学部, 助手
山岡 孝 徳島大学, 医学部, 助手 (40263826)
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キーワード | I型糖尿病 / II型糖尿病 / 連鎖解析 / 糖尿病モデル動物 / 糖尿病修飾遺伝子 / QTL / 分子生物学 |
研究概要 |
NODマウスの遺伝的背景で作成されたTg(NOD-IL-10-Tg)、およびII型糖尿病モデルマウスのdb/dbマウスを対象として、IL-10あるいは変異OB-Rの遺伝子発現下で糖尿病発病を修飾する、複数の糖尿病病因遺伝子の座位を、多因子連鎖解析の方法で解析し、新たな糖尿病発症の候補遺伝子を探索する目的で検討を行い、現在までに以下の知見を得た。 1)F2バッククロスおよびインタークロスマウスの作成 糖尿病を発症するNOD-IL-10-TgをMHC Class IIのIEα^dを発現するNOD-IE-Tgの遺伝的背景で維持し、NOD-IE-Tg(hemi-Tg)とC57BL/6マウスと交配させたF1の内、IEα^dを有さないF1をNODマウスに戻し交配させたF2バッククロスマウスを121匹(58匹;IL-10+,63匹;IL-10-)作成した。IL-10を発現するF2マウスは14%の糖尿病発症率を示すことが確認された。 マウス種の遺伝的背景により抽出される遺伝子が異なるため、db/dbマウスとの交配で、遺伝形質の多型を示す系統をC3H、DBA2マウスで検討した。2種の交配系統について、25匹のdb/+のヘテロF1マウス、PCR-PIRA法を用いて区別したdb/db(ホモ)、db/+(ヘテロ)および野生型マウス、計35匹のF2インタークロスマウスの糖尿病の発症頻度、体重、糖負荷後の血糖値について検定した結果、マウス個体間で遺伝形質の多型を示すC3Hマウス交配系を選択した。現在までに、ホモ(15匹)、ヘテロ(33匹)、野生型(12匹)が得られ、さらにn数を増加中である。 2)糖尿病に関する指標とマウスゲノム全体の連鎖スクリーニング db/db、db/+および野生型を区別したF2マウスについて、糖尿病に関する定量的遺伝形質として、週齢ごとに血糖値、体重、膵島炎のグレーディング、糖負荷後の血糖値、血清インスリン値を収録した。同時に、インターネットで公開されているマウスの連鎖地図を基に、PCRで増幅可能で20cM以下の連鎖距離で全ゲノムをカバーする遺伝子マーカーを、合計200種類選択し、スクリーニングを実施中である。現在までに、各群マウスについてChr.1,2の35種の遺伝子マーカーを用いてスクリーニングを終了した。 3)結果のデータベースの作成 数種の解析ソフトについて検討した結果、MapMakerを用いてLOD scoreを解析すると同時に、血糖値、体重、膵島炎のグレーディング、糖負荷後の血糖値、血清インスリン値を、正規分布する変数に転換後、MapMaker/QTLを用いて定量的遺伝形質と遺伝子座位との連鎖を解析する方法で現在検定中である。
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