遺伝子改変マウスと細胞を用いた血液細胞分化でのNDPキナーゼ分子の機能解析

1998 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 09470229
• 研究機関: 三重大学
• 研究代表者: 珠玖 洋 三重大学, 医学部, 教授 (80154194)
• 研究分担者: 片山 直之 三重大学, 医学部, 助手 (20185812) ; 西川 政勝 三重大学, 医学部・附属病院, 講師 (30144257)
• キーワード: NM23 / 転移抑制遺伝子 / NDPキナーゼ / transgenic マウス / ノックアウトマウス / 造血細胞

研究概要

平成9年度に続き下記のことを現在継続して検討中である。
1. 作製したNM23H1及びNM23H2遺伝子のtransgenicマウスにつき各々のマウスにおける個体と各組織の病理学的変化について追跡調査を行っているが、1年6ヶ月にて特に目立った変化は認められていない。
2. 現在、NM23H1及びNM23H2遺伝子導入transgenicマウスを交配し、F1マウスの病理学的変化の存否を合わせて追跡中である。
3. NM23M2遺伝子ノックアウトマウスについて現在個体及び組織の病理学的変化を追跡検討中である。1年5ヶ月の段階で、明らかな病理学的変化は認められていない。
4. NM23H transgenicマウス及びノックアウトマウスの何れにおいても骨髄移植の実験条件を整えるためにC57BL/6との戻し交配を進行している。
5. 各種ヒト白血病細胞におけるNM23H1及びH2の発現を検討している。得られた結果と各症例の病態とを合わせて解析を進める予定である。

研究成果

• [文献書誌] Kihira,H.,et al: "Possible involvement of calcineurin in retinoic acid-induced inhibition of leukemic HL-60 cell proliferation" Int.J.Oncol.12. 629-634 (1998)
• [文献書誌] Kobayashi,T.,et al: "Overexpression of Box gene sensitizes K562 erythroleukemia cells to apoptosis induced by selective chenotherapeutic agents" Oncogene. 16. 1587-1591 (1998)
• [文献書誌] Kobayashi,T.,et al: "Differential p53 phosphorylation and activation of apoptosis-promoting genes Box and Fas/APO-2 by radiation and ara-C treatment" Cell Death Differ.5. 584-591 (1998)
• [文献書誌] Katayama,N.,et al: "Granulocyte colony-stimulating factor and its receptor in acute promyelocytic leukemia" Amer.J.Hematol.58. 31-35 (1998)
• [文献書誌] Katayama,N.,et al: "Role for C-MPL and its ligand thrombopoietin in early hematopoiesis" Leuk.Lymphoma. 28. 51-56 (1998)