研究課題/領域番号 |
09470230
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
杉山 治夫 大阪大学, 医学部, 教授 (70162906)
|
研究分担者 |
相馬 俊裕 大阪大学, 医学部, 助手 (40273619)
岡 芳弘 大阪大学, 医学部, 助手 (20273691)
小川 啓恭 大阪大学, 医学部, 講師 (80194447)
|
キーワード | WT1遺伝子 / 32D細胞 / Stat3 / leukemogenesis / G_2 / M期 |
研究概要 |
myeloid progenitor cellである32Dc13細胞は、G-CSFの存在下で、顆粒球に完全に分化することができる。この細胞にWT1遺伝子を導入し、WT1遺伝子を持続的に発現させたところ、G-CSFの刺激によって、分化することができなくなり、分化が止まって増殖を起こすようになった。この時、Stat3αとStat3βの両者のconstitutiveな活性化が見られた。このことは、WT1遺伝子は、造血細胞では、がん抑制遺伝子としてではなく、むしろ、がん遺伝子として機能していることが示唆され、leukemogenesisにおけるWT1遺伝子の重要な役割が示唆された。また、WT1アンチセンスオリゴマーにより、白血病細胞の増殖が抑制されることを以前報告したが、そのメカニズムについて解析した。細胞周期を同期させた後、WT1アンチセンスオリゴマー存在下で細胞分裂を再開させたところ、G_2/M期で細胞周期がストップし、WT1は、G_2/M期をovercomeするのに重要な働きをしていることが示唆された。
|