研究分担者 |
原田 雅光 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (60263828)
余喜多 史郎 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (40166864)
姫野 国祐 徳島大学, 医学部, 教授 (50112339)
安藤 勤 徳島大学, 医学部, 助手 (70304508)
三宅 秀則 徳島大学, 医学部, 助手 (60274213)
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研究概要 |
平成9-12年度の実施計画のうち、Aのラット小腸移植におけるドナーアロ抗原の移植前投与とFK506の短期間投与によるmicrochimerisumの誘導実験ではドナーの脾細胞とFK506の併用投与は拒否反応を減少させ、長期生存させることが出来た。Bの肝のgeranylgeranylacetone(GGA)投与によるheat shock protein(HSP)の誘導実験に関しては初代培養肝細胞のエタノールや過酸化水素による障害肝にHSP70を誘導し、抗アポトーシス作用を発揮し、肝細胞保護作用があることを報告した。ついで、ラットの95%肝切除による急性肝不全モデルで、GGAを肝切除前に投与しない群では25例全例60時間以内に死亡したのに対し、GGA投与群では25例中10例生存し、transaminase,IL-6のreleaseを抑制し、TNF-αの産生を完全に抑制することを証明した。現在保存肝移植モデルで検討中である。Cの心停止ドナーからの肝移植モデルで強力な免疫抑制力と共にT細胞の活性化を抑制し、虚血再灌流時の炎症性サイトカインの放出を抑制するFK506と血小板凝集抑制、血管収縮を引き起こすトロンポキサンA2産生を抑制するOKY046の二剤併用による温阻血再灌流障害に対する保護効果について検討した。60分の温阻血後の肝移植生存率はControl群では33%、FK506,DKY046単独ではそれぞれ83%であったのに対してFK506とOKY046併用群では100%で、Control群に比し有位差がみられた。Transaminase,LDH,TNFα,IL6はControl群に比し有意に低値を示した。
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