研究課題/領域番号 |
09470263
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中川 宏治 千葉大学, 医学部第一外科, 助手 (10282477)
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研究分担者 |
清水 宏明 千葉大学, 医学部第一外科, 助手 (80272318)
安〓 聡 千葉大学, 医学部第一外科, 助手 (30251200)
伊藤 博 千葉大学, 医学部第一外科, 助手 (00232463)
宮崎 勝 千葉大学, 医学部第一外科, 講師 (70166156)
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キーワード | 肝障害 / 閉塞性黄胆 / 微小循環 / エンドトキシン |
研究概要 |
1, C57BL/6マウスを用い、総胆管結紮により、黄疸肝障害モデルを作製した。総胆管結紮により、結紮1週目には肝内にFocal Necrosisを認め、胆管周囲には炎症性細胞浸潤を認めた。それの変化は2週後にはさらに顕著になったが、マウスが死亡することはなかった。その障害時における微小循環障害の程度を生体顕微鏡にて1週目と2週目において検討した。黄疸による障害肝において、全身循環は不変であるのにもかかわらず、肝類洞血流は正常肝に比し有意に低下していた。黄疸肝において白血球は類洞内皮に有意に接着し、類洞血流障害の一因となっていることが確認された。現在、白血球接着のメカニズムを検討するために、免疫組織染色、RT-PCRにて接着分子の類洞内皮における発現を検討している。エンドトキシンを黄疸マウスに静脈内投与すると正常マウスに比して、致死率は上昇し、感受性が亢進していることが認められた。微小循環障害は閉塞性黄疸患者に術後合併症が多いことの機序の一つと考えられた。 2, Wistarラットを用い、総胆管結紮により、黄疸肝障害モデルを作製した。コラグナーゼ環流法により肝臓を消化、細胞を分離し、エリュトリエーション・ローターにより、細胞を精製し実験に供した。この方法により、肝細胞、Kupffer細胞、内皮細胞の分離培養し、LPS等のin vitroの刺激によるサイトカイン等の産生を検討し、各細胞の病体にかかわる役割を評価している。肝障害時における肝内のKupffer細胞はpriming状態にあり、さらなる刺激に対して過剰炎症性反応を引き起こし、様々な合併症の原因になることが示唆された。
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