研究課題/領域番号 |
09470275
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川内 基裕 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (00152918)
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研究分担者 |
岡 輝明 東京大学, 医学部, 講師 (60177029)
中島 淳 東京大学, 医学部・附属病院, 講師 (90188954)
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キーワード | Discordant異種移植 / ブタ / ニホンザル / 超急性拒絶反応 / Tunel染色 |
研究概要 |
昨年度はdiscordant異種心臓移植における超急性反応について超急性拒絶反応の生後の発生について検討した。本年は超急性拒絶反応を通過した後におきてくる拒絶反応の機序に関して、ブタ-日本猿異所性心臓移植モデルを用いて検討した。 研究の方法 donorには生後1-14日のミニブタ8頭体重520-920gを用いた。recipientとしては、生後60-79日体重800-880gの日本猿6頭と生後21月、24月体重1600gの日本猿2頭を用いた。donorの心臓はrecipientの腹腔内に異所性に移植した。免疫抑制療法として、脾臓の摘出、60-96日齢の6頭ではFK506の投与、95日齢、96日齢、21月齢、24月齢の4頭にはFC43emulsionの投与も併用した。 donor心臓の心停止時あるいはrecipientt死亡時にdonor心臓を摘出し、Hematoxylin-Eosin染色にて、光顕的検討を行うと共に、TUNEL染色を行ってapotosisの関与を検討した。 結果 donor心臓は2日から11日後に摘出した。摘出理由はdonor心停止が4頭、recipient死亡が4頭であった。病理組織学的には、FK506の投与を行った6頭ではvascu1ar rejectionと考えられたが、FK506の投与を行わなかった2頭では単核細胞浸潤が認められallorejectionと同様の所見を呈していた。TUNEL染色による検索では、心筋細胞にTUNEL陽性所見が認められ、discordant異種・拒絶反応にapotosisが関与している可能性が示唆された。
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