研究課題/領域番号 |
09470279
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
河内 寛治 愛媛大学, 医学部, 教授 (90116020)
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研究分担者 |
中田 達広 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (40260690)
山本 哲也 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (70240108)
濱田 良宏 愛媛大学, 医学部, 助手 (90218545)
加洲 保明 愛媛大学, 医学部, 助手 (40294813)
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キーワード | 心臓移植 / ラット / B細胞 / モノクローナル抗体 / 液性免疫 |
研究概要 |
昨年度、常法により作成した抗ラットB細胞モノクローナル抗体Rub-1(IgG2a,mouse)を異所性に移植した心臓グラフトに投与、Survivalおよび細胞障害性抗体価の検討を行った。抗体の特異性はfluorescence-activated cell sorter(FACS)にて分析し、抗体の特性は、B細胞についてはplaque forming cell assay(PFC)を用い、T細胞についてはmixed lymphocyte reaction(MLR)をもちいて検査した。心移植は、ACIラット(RT1^a)の心臓をLEWラット(RT1^1)の腹腔に異所性に移植し、抗体は移植後5日間 600μg/kg/dayを腹腔内投与した。ドナー細胞障害性抗体価は、ACIラットリンパ球を50%溶解させる血清の希釈倍率をもってした。【結果】FACSでは、Rub-1はLEWラットB細胞と特異的に反応した。PFCおよびMLRでは、Rub-1はB細胞の数を減らすことなくB細胞の抗体産生能を抑制したが、T細胞の機能は全く抑制しなかった。心臓移植は、コントロール群の腎臓心臓グラフトは術後平均5日で拒絶されたが、Rub-1投与群は10日以上と延長した。ドナー細胞障害性抗体価は、Rub-1投与群で有意に低下した。【まとめ】抗ラットB細胞抗体の投与によってレシピエントB細胞の機能を抑制する方法は、同種移植において追加的治療法の可能性があると思われた。 RT-PCR(reverse transcription-polymerase chain reaction)を用いたサイトカインmRNAの測定は、心移植実験後末梢血単核球/脾臓細胞を経時的にそれぞれ分離、lysateより各群全RNAを抽出、得られたtRNAよりcDNAを作製、PCR法にて各遺伝子を増幅、PCR産物を泳動して、定量曲線を作成、定量解析し、現在IL-2の経時的変化を測定している。IL-1β、IL-2、IL-4、IL-6、IFN-γ、TNF-αなどについても漸次検討する。LEW rat IL-2のプライマーについて、β-Acin Forward 5'gCCATCCTgCgTCTggACCTg 3'、β-Acin Reverse 5'CATTTgCggTgCACgATggAg 3'、IL-2 Forward、5'TCAACAgCgCACCCACTTCAAg 3'、IL-2 Reverse 5'gTTgAgATgATgCTTTgACAgA 3'について検討しているが結果はまだ明確には出ていない。
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