研究概要 |
胸腺はT細胞寛容誘導が行われる場であり、MG症例においてはこのT細胞の寛容誘導異常が疑われる。この自己反応性Tリンパ球の除去は、double positive cellのnegative selectionによりなされている。このthymocyte negative selectionにおけるapoptosisの解析をフローサイトメトリーを中心に行っている。apoptosisはdexamathasone,etoposideを用いて誘導し、ANNEXIN V,Dioc,TdT(TUNEL法)などを用いてapoptosisの評価を行っている。また電気泳動法によりDNA fragmentationの確認も行っている。最近、apoptosisにおける細胞内signalに、serine proteaseであるICE(Interleukin1β converting enzyme)familyの関与が報告されているが、mouse thymocyteにおける解析が中心で、human thymocyteにおける確認はなされていない。我々はbroad specific protease inhibitorのZ-VADfmkや、CPP32(caspase3)やICEのspecific inhibitorであるDEVD CHO・YVAD CHOを用いて、dexamethasone,etoposideによるthymocyte apoptosisへの影響を検討し、human thymocyte negative selectionにおけるICE familyの関与を検討している。
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