研究課題/領域番号 |
09470283
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
藤井 義敬 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40156831)
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研究分担者 |
深井 一郎 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (10244550)
山川 洋右 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (40148284)
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キーワード | T細胞分化 / positive selection / アポトーシス / bcl-2 / bcl-X / bax / caspase / PKC |
研究概要 |
ヒト胸腺細胞分化におけるbcl-2 familyの関与をFACSCanにて検討した。bcl-2はCD4+8+(DP)stageにてごく一部がpositive selectionをうけ、CD4あるいはCD8 single positive(SP)へと分化していくが、多くはbcl-2がdown regulationされアポトーシスに陥り、除去されていくと考えられる。baxは各分化段階で発現に差は認めなかったが、bcl-xはDPにてup regulationをうけており、bcl-2とともにthymocyteの分化に関与していると考えられる。また、ヒト正常胸腺細胞をdexamethasoneあるいはetoposideにてアポトーシスを誘導し、caspaseの関与を検討した。caspase inhibitorの投与によるANNEXIN Vの抑制は認められず、またアポトーシス誘導後CPP32 activityの上昇もみられかった。dexamethasone、etoposideによるヒト胸腺細胞のアポトーシスにcaspaseの関与は低いと考えられる。またpositive selectionのシグナルについて解析を行った。calcium ionophore、ionomycin 2.0ng/ml と PKC activator,phorbol 12-myristate 13-acetate(PMA)2.0μg/mlをmediumに加えヒト胸腺細胞を培養するとDP cellのCD8SPへの移行とCD4のdown regulation、アポトーシスの抑制が認められた。DP cellのpositive selectionには細胞内Ca濃度とPKCの活性化が関係していると考えられた。
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