研究概要 |
リポソーム法によるGCfactor遣伝子導入では、EGFRやIGF-IIの蛋白発現を抑制による細胞増殖抑制については報告した通りであるが、GCfactor遣伝子導入による細胞周期の変化は、フローサイトメトリーによる検索では認められなかった。抗癌剤との併用によりアルキル化剤であるACNUやcisplatinあるいはアルカロイド剤であるvincristineに対する感受性の増加を認めた。(現在論文投稿準備中) GCfactor発現アデノウイルスベクターを作製したものの、充分な機能発現がみられなかった。同時に、我々が供与を受けている以前より報告されていたGCfactor(Cell,1989)は、miss readingであった可能性がTakimotoら(Biochim Biophys Acta,1999)により示唆された。この報告に従い、培養細胞からmRNAを抽出し、PT-PCRによりGCfactor cDNAを作製した。ダイレクトシークエンスにより塩基配列を確認したのち、再びGCfactor発現アデノウイルスベクターを作製した。作成した組み替えアデノウイルスベクターを使用し、in vitroにおける導入による発現を確認し、導入効率を検討した。現在、ヌードマウスにおけるin vivoでの系を含めて発現の確認を行っている。
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