研究課題/領域番号 |
09470317
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
越智 隆弘 大阪大学, 医学部, 教授 (80112035)
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研究分担者 |
宮坂 昌之 大阪大学, 医学部, 教授 (50064613)
内山 安男 大阪大学, 医学部, 教授 (10049091)
長田 重一 大阪大学, 医学部, 教授 (70114428)
冨田 哲也 大阪大学, 医学部, 助手 (30283766)
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キーワード | 慢性関節リウマチ / 骨髄細胞 / 滑膜細胞 / ナ-ス細胞 / 骨・関節破壊 / 接着分子 / 蛋白分解酵素 / アポトーシス |
研究概要 |
本研究の目的は、我々が新たに見出した慢性関節リウマチ(RA)病巣としての骨髄間質細胞(ナ-ス細胞)の場でどの様な機序で各種の異常細胞がネットワークを作り維持されているかを解明することである。 1)RA病巣を形成するナ-ス細胞の特性と機能の解明:RAの骨髄および滑膜からRA特異的なナ-ス細胞を樹立した。このナ-ス細胞の誘導機序、特異膜抗原、他の免疫細胞を抱き込む機能についてはほぼ解析は完了し、現在ナ-ス細胞に発現する接着分子とそのリガンドの機能、遺伝子構造、またアポトーシスとの関連の解明を進めている。 2)RA病巣に特異的に集積する細胞の病態解明:ナ-ス細胞はRA病巣の異常な細胞群と混合培養すると、それらの細胞を抱き込む機能を持つ。RA滑膜あるいは骨髄病巣由来のナ-ス細胞は、そこに集積するリンパ球系細胞を活性化し、またRA骨髄病巣由来のナ-ス細胞はRA特異的である異常な骨髄球系細胞を維持する機能を持つことが明らかとなった。 3)炎症および組織破壊局所での病態解明:組織破壊局所における蛋白分解酵素(MMP)およびその阻害物質(TIMP)などの関連と組織破壊機序の分子生物学的解明を進めている。 4)異常細胞のアポトーシスと阻害機序の解明:異常亢進した免疫系細胞の増殖・活性化・維持の機序の一つに正常なアポトーシス機能の喪失が考えられたが、その阻害機構の一部が明らかとなった。 5)活性因子の阻害実験:RA炎症あるいは、骨・関節破壊における細胞の反応を制御する活性因子・接着分子の機能特性と病態につながる破綻機序を解析中である。
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