研究課題/領域番号 |
09470324
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
稲葉 英夫 秋田大学, 医学部, 教授 (60159952)
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研究分担者 |
黒澤 伸 国立仙台病院, 医長 (60272043)
本山 悟 秋田大学, 医学部, 助手 (60292372)
中永 士師明 秋田大学, 医学部, 助手 (10254781)
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キーワード | アポトーシス / リンパ球 / 摘出潅流肝 / OK-432 / concanavalin A / 内皮細胞 |
研究概要 |
本年度の研究目標の一つは、リンパ球による急性臓器障害の誘導条件と臓器障害に対するアポトーシスの関与を検討することであった。正常ないしconcanavalin Aで刺激したリンパ球を添加した潅流液による摘出肝潅流法により、リンパ球が急性肝障害を誘導するためには、虚血ないし免疫刺激による肝類洞内皮細胞障害とリンパ球のmitogenによる刺激が必要であることを明らかにした。また、虚血による内皮細胞障害の本体は、虚血時に肝細胞において産生される過酸化水素によるアポトーシスであることを明らかにした。現在、免疫電子顕微鏡的手技を用い、アポトーシスの防御因子であるBcl-2ならびに熱ショック蛋白の臓器内および細胞内分布について検討中である。もう一つの研究目標は、重症感染症モデルを作成し、リンパ球系分化・成熟動態とリンパ球機能を解析することであった。OK-432と少量のlipopolysaccharideを同時投与した重症感染症モデルを、ラットおよびマウスにおいて確立した。このモデルは、肝細胞のアポトーシスが高率に出現することに特徴がある。このモデルにおいて、現在、リンパ球系分化・成熟動態とリンパ球機能を解析中である。
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