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1999 年度 実績報告書

周術期薬物が内臓諸臓器抵抗血管に及ぼす直接作用とその機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09470330
研究機関九州大学

研究代表者

赤田 隆  九州大学, 医学部, 講師 (10260382)

研究分担者 漢那 朝雄  九州大学, 大学院・医学係研究科, 助手 (00274465)
中島 幹夫  佐賀医科大学, 助教授 (80159061)
キーワード血管平滑筋 / 血管内皮 / 揮発性吸入麻酔薬 / 血管拡張薬 / 細胞内Ca^<2+>濃度 / Fura 2 / スキンド筋 / 抵抗血管
研究概要

平成11年度は、平成10年度よりスタートさせた細胞内Ca^<2+>濃度-収縮同時測定実験を中心に研究を行い、近年臨床導入されたハロゲン化炭化水素型揮発性吸入麻酔薬、セボフルランや種々の血管拡張薬が移植対象臓器の一つである小腸を栄養する腸間膜動脈に及ぼす直接作用とその機序に関する研究をほぼ終了させた。その結果をまとめた2編の論文は既に米国麻酔学会雑誌に受理され、近日中に掲載予定である。セボフルランとともに現在頻用されているもう一つの揮発性吸入麻酔薬であるイソフルランあるいは1950年代に臨床導入され現在でも一部の施設で用いられているハロタンが腸間膜動脈に及ぼす直接作用とその機序に関する研究も同時進行しており、今秋には終了する計画である。さらに、各種揮発性麻酔薬が細胞内Ca^<2+>貯蔵部位に及ぼす効果についても検討を進めており、これも今秋には終了する計画である。また、本研究費申請時に提出した研究計画に記載されている肝動脈や腎動脈あるいは人間の摘出血管に対する周術期薬物の作用の検討は、今秋以降に開始される予定である。
平成10年度よりスタートさせた肺動脈弁内皮細胞組織に対するセボフルランの作用を検討する研究に関しては、セボフルランによって引き起こされた細胞内Ca^<2+>濃度上昇が、本当に内皮細胞内のCa^<2+>濃度上昇を反映しているのかどうなのかについて組織学的検索を行うと共に、既にその手法が確立している牛あるいはブタの大動脈弁内皮細胞組織や肺動脈弁内細胞組織を用いて同様の実験を行い、その作用を現在確認しているところである。そのような確認が終了次第、既に検討が終わっているブラジキニン以外の受容体アゴニストであるアセチルコリン、ノルエピネフリン、ATP、エンドセリンなどによって引き起こされる内皮細胞内Ca^<2+>濃度上昇反応に対する吸入麻酔薬の作用を検討していく計画である。

  • 研究成果

    (10件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (10件)

  • [文献書誌] Isumi K, Akata T, Takahashi S: "The action of sevoflurane on vascular ssmooth muscle of isolated mesenteric resistanc arteries. Part I: Role of endothelium."Anesthesiology. in press;accepted January 14, 2000.

  • [文献書誌] Akata T, Izumi K, Nakashima M: "The action of sevoflurane on vascular smooth muscle of isolated mesenteric resistance arteriess.Part II Mechanisms of endothelium-independent vasorelaxation"Anesthesiology. in press;accepted January 14, 2000.

  • [文献書誌] Akata T, Izumi K: "Effects of sevofurane on calcium sensitivity of the contractile appratus in vascular smooth muscle."Anesthesiology. 91(3A). A632 (1999)

  • [文献書誌] Izumi K, Akata T, Takahashi S: "Persistent vascular hyporesponsiveness to norepinephrine after washout of sevofurane in isolated rat mesenteric resistance arteries."Anesthesiology. 91(3A). A649 (1999)

  • [文献書誌] Izumi K, Akata T, Takahashi S: "Which endothelial-derived vasoactive mediator is involved in the endothelium-dependent vasoconstricting action of sevoflurane?"Anesthesiology. 91(3A). A645 (1999)

  • [文献書誌] Kanna T, Akata T, Nakashima M et al.: "Sevoflurane stimulates transmembrane calcium influx in pulmonary arterial valvular endothelial cells in situ."Anesthesiology. 91(3A). A658 (1999)

  • [文献書誌] 赤田 隆、泉 薫: "吸入麻酔薬の血管への作用"循環制御医学会雑誌. 21(1)(印刷中). (2000)

  • [文献書誌] 赤田 隆: "揮発性吸入麻酔薬が内臓抵抗血管に及ぼす直接作用とその機序に関する研究"臨床研究奨励基金 1999年報. 2-10 (2000)

  • [文献書誌] 赤田 隆、中島幹夫、泉 薫: "内臓抵抗血管において、各種揮発性吸入麻酔薬が血管平滑筋細胞内カルシウム貯蔵部位に及ぼす作用"Journal of Anesthesia. in press. (2000)

  • [文献書誌] 泉 薫、赤田 隆、高橋成輔: "摘出内臓抵抗血管におけるノルエピネフリン収縮応答に及ぼすイソフルランの効果"Journal of Anesthesia. (in press). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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