腎癌の転移能に関連するglobo-series gangliosidesの合成経路上の出発点となるmonosialosyl galactosyl globoside(MSGG)を規定するシアリルトランスフェラーゼをクローニングするため、MSGGを発現している腎癌細胞株ACHNよりmRNAを抽出し、cDNAを作成、これをmammalian expression vectorのpME18Sに組み込み、約2x10^6の組み換え体を有するcDNA libraryを作成した。MSGGの前駆物質であるgalactosyl globosideを有するCOS-7 cellsにlibrary plasmid約30μgをtransfectionし、三日後にMSGGを特異的に認識するモノクローナル抗体RM1を用いたパニング法により、細胞を回収し、Hirt solutionによりplasmidを抽出する操作を8サンプルについて施行。これら8サンプル分のプラスミドを大腸菌にtransformationし増幅、それをまたCOS-7 cellsにtransfection、細胞を回収しplasmidを抽出する操作を4回繰り返した。その後、500 clonesをサブグループにわけ、COS-7 cellsへのtransient transfectionおよびFACS analysisにより、現在目的とするシアリルトランスフェラーゼの候補を検討中である。
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