研究概要 |
腎細胞癌の転移能と関連するグロボシリーズガングリオシドの出発物質であるmonosia10sylgalactosylg10boside(MSGG)を規定するシアリルトランスフェラーゼをクローニングするため、平成9年度より腎癌細胞から発現ベクターに組み込んだcDNAhbraryを作成し、これをCOS-7CenSにトランスフェクションしてMSGGに特異的なモノクローナル抗体RMlを用いて回収する方法を繰り返すことにより目的とするcDNAを濃縮した。TransienttransfectionとFACSを用いたsibhngselectionにより候補と考えられたcDNAがいくつか得られたため、それぞれについてstabletransfectionを施行しFACS解析を施行した。このcDNAの選択ならびに絞込みの過程は非常に解析が困難で長期間を要したが、最近stabletransfectionにてMSGGを合成するcDNAが見出された。これが目的とするα2,3sialyltransferaseのcDNAであるのが、あるいは間接的にMSGGを合成するcDNAであるのかにつき現在更に解析を進めているところである。一方、今回の発現クローニング法の他にもシアリルモチーフを利用したホモロジークローニングも施行し、全長約3kbで約1kbのOpenreadingfi-ameを有するcDNAが得られた。シーケンスの結果からα2,3sialyltransferaseと考えられたため、これについても現在目的とするシアリルトランスフェラーゼか否かについて検討中である。
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